うちゅうてきなとりで

The Cosmological Fort 無職戦闘員による本メモ、創作、外国語の勉強その他

『徴兵制』大江志乃夫 その2  ――徴兵制の歴史をたどる

3 外征軍としての徴兵軍隊 日本軍は国民軍の皮をかぶった外征軍隊だった。 日露戦争の動員数100万人のうち8割以上が召集兵だった。 日露戦争により、安上がりな徴兵を前提とした兵力消耗戦が出現した。なお、日清戦争では死者1万5千人のうち1万2千人がコレ…

『徴兵制』大江志乃夫 その1 ――徴兵制の歴史をたどる

日本における徴兵制の歴史を検討する。 著者は熊本幼年学校卒、陸軍航空士官学校在学中に敗戦を迎えた軍人であるため、日本軍に関する実体験が豊富である。 *** 0 徴兵制と、日本の状況について。 下士官と兵が同数というのは、平時に将校と曹を基幹部隊と…

サイバー戦関係のブログをはじめましたータルタル・ネットウォーコム

WordPressの勉強も兼ねて、サイバー戦争に関するブログを作成開始しました。 有料テーマを使うと非常に使いやすいです。 まだ記事がありませんが、今後、サイバー戦やサイバー部隊、ニュースに関する記事を投稿していく予定です。 tartarenetwar.com twitter…

韓国と北朝鮮と中国に関する新しめの本

最近、北朝鮮に関する本を読んだのがきっかけで、比較的最近出た新書をひととおり読みました。 なかなか古い本には乗っていなかったこともあるので参考になりました。 新書はメモをとりつつ1、2日で読み終わるので手軽でよいなとおもいます。 Amazonで検索…

『To End a War』Richard Holbrooke その2 ――ナショナリズムで、生きていく

8 NATOによる空爆は効果をあげたが、その再開をめぐって、NATOと合衆国交渉チームは対立した。NATO司令官スミス提督と、交渉チームのクラーク中将は意見対立したが、著者は、この対立が後のクラークのキャリアにマイナスにならないよう慮った。…

『To End a War』Richard Holbrooke その1 ――ナショナリズムで、生きていく

著者リチャード・ホルブルックは民主党系の外交官で、ボスニア和平交渉等を主導した。 ja.wikipedia.org アメリカの介入経緯や紛争に対する見方、ボスニア和平交渉の細部、紛争当事者たちの人間性、関係を知ることができる。 ボスニア紛争は、ヨーロッパの役…

アフガニスタンとタリバン関係で読んだ本

アーリントン墓地で撮影 www.bbc.com ◆関連本メモ the-cosmological-fort.hatenablog.com the-cosmological-fort.hatenablog.com the-cosmological-fort.hatenablog.com the-cosmological-fort.hatenablog.com the-cosmological-fort.hatenablog.com the-cos…

買い物 

◆Switch版Diablo3 今さらですが遊んでいます。 会社は現在セクハラ問題でもめているそうです。 ディアブロ III エターナルコレクション -Switch Blizzard Entertainment Amazon japanese.engadget.com ◆買い物 古代朝鮮 (講談社学術文庫) 作者:井上 秀雄 講…

偉い人の言い間違い

総理大臣がスピーチで言い間違いをした記事を見かけて、亡命ソ連軍人スヴォーロフの自伝における認知症将軍を思い出した。 www.chugoku-np.co.jp The Liberators 作者:Suvorov, Viktor Berkley Amazon ◆エピシェフ将軍 en.wikipedia.org 1967年頃、ソヴ…

『戦争の記憶 ――日本人とドイツ人』イアン・ブルマ その2 ――中東欧の子供に殴られた東ドイツの子供

3 戦犯裁判 戦犯裁判は政治的なものなのか、八百長、勝者の意図なのか。 東京裁判の欠陥は、西洋的な公正さ、法の運用を掲げながら、真の指導者である天皇がまったく登場しないことである。 この裁判は、日本人に自分の過去を理解させ受け入れさせる役には…

『戦争の記憶 ――日本人とドイツ人』イアン・ブルマ その1 ――中東欧の子供に殴られた東ドイツの子供

◆メモ 特に加害者としての記憶とどう向き合っているか、ドイツと日本を比較する本。 タイトルは、東ドイツの教育をめぐるエピソードとして紹介されていたものである。 東ドイツでは、子供たちは反ファシストの子、ブルジョワ独占資本の権化ヒトラーと戦った…

仏作って魂入れず ――『軍法会議』

軍法会議は軍隊の規律を維持し軍組織内における犯罪を取り締まるための制度である。 しかしその運用が適切になされない場合、用をなさないか有害となる。 自〇隊の法的な位置づけに問題があり、軍法会議が存在しないことが問題視されている。わたしはその説…

『ナグ・ハマディ写本』エレーヌ・ペイゲルス その2 ――教会がつぶした初期キリスト教思想

4 キリスト受難とキリスト教徒迫害 正統派は、イエスが人間的存在であったこと、歴史的な出来事として磔刑をとらえるなければならないとする。一方、グノーシスでは、イエスは「神の子」でもあるので、かれの内なる神的霊は死ぬことがないとする。 この強固…

『ナグ・ハマディ写本』エレーヌ・ペイゲルス その1 ――教会がつぶした初期キリスト教思想

ナグ・ハマディ文書とは、1945年にエジプトで発見された古代キリスト教・グノーシス主義に関する文献である。 ja.wikipedia.org ナグ・ハマディ文書の内容……大部分はコプト語で書かれたグノーシス主義の文書52編で、著名なものに『トマスによる福音書…

『弾左衛門とその時代』塩見鮮一郎 ――江戸から明治にかけてのえた頭と被差別民の歴史

本書では江戸時代の穢多頭弾左衛門の実態を検討する。 最後の弾左衛門である集保・弾直樹の人生に特に焦点をあてている。 1 皮革は家光の頃までは輸入していたが、鎖国と同時に、国内の死牛馬を使うようになった(屠殺は禁じられていた)。 捨場に置かれた…

これから買いたい本 ――コソヴォ、モンゴル、日本軍

2カ月弱読んでいたジュール・ヴェルヌ『海底二万海里』が終わったので、『バスクとバスク人』を読んでいます。 『海底二万海里』は、ノーチラス号の冒険や、ネモ艦長と主人公との関わりがおもしろく、久しぶりに読み通しました。 海底二万海里 (福音館古典童…

『日本残酷物語2』 その2 ――ブラックとしか言えない昔の生活

山の騒動 大坂冬の陣と同時に発生した紀州北山の一揆には、熊野の山伏たちも多く参加したが、浅野家により鎮圧され、発起人や参加した村人たちが数百人処刑された。 宮崎県(日向)椎葉村におけおる土豪らの抵抗について。 石徹白騒動 越前石徹白(いしとろ…

『日本残酷物語 2』その1 ――ブラックとしか言えない昔の生活

◆所感 貧困や過酷な自然環境の下で生きてきた日本人の歴史について。 1 対馬 対馬は古来から朝鮮貿易の中継所として使われてきたが、土地は非常に狭く平地も少なかった。江戸時代には鎖国政策にも関わらず、他国(上方や九州)の密貿易業者たちは7千人規模…

最近やっているゲーム

◆Switchのゲーム 遅ればせながら最近Switchを買ったのでオンラインで遊んでいます。 モンスターハンター ライズ|オンラインコード版 カプコン Amazon ドラゴンクエストIII そして伝説へ…|オンラインコード版 スクウェア・エニックス Amazon ゼルダの伝説 ブ…

『北欧神話』コラム ――単なるメモ

北欧神話を子供にもわかりやすくまとめたもの。 オーディン、ローキ、トール、フレイといった有名な神だけでなく、小人、巨人等様々な種族が登場する。 ――神さまたちが、計略をつかって城壁をつくってもらったこと、約束をやぶったこと、アースガルドで正し…

『犯罪と刑罰』ベッカリーア ――現代の刑法思想につながる1764年の本

本書は、「公共の福祉を保護する責任をおった人びとに、刑法体系の欠陥を指摘」するものである。 著者は啓示(神)や自然法(道徳)について言及せず、あくまで社会契約、つまり政治的(社会的)正義について論評する。 この説明は、出版当時(1764年)…

大村はまの本と教師

新編 教えるということ (ちくま学芸文庫) 作者:大村 はま 筑摩書房 Amazon 有名な国語教師だった大村はまの本を読んだ。 教育という仕事の厳しさ、過酷さを説く一方、もはや現代では環境や労働法の上から実践が難しいのではという提言も多々ある。 子供を教…

『弾左衛門と江戸の被差別民』浦本誉至史 ――被差別民統治の歴史

本書は近世江戸の被差別民社会を考察する。 ja.wikipedia.org *** 1 弾左衛門のはじまり 長吏は関西では「かわた」と呼ばれる皮革業等に従事した被差別民である。かれらは当時の差別語である「えた」と呼ばれることを嫌った。 後北条氏の滅亡とともに江戸に…

古いSF――ジュール・ヴェルヌ

『海底二万海里』を読み始めました。 福音館書店の本は『アーサー王』など小学校の時によく図書館で読みましたが、装丁がよいです。 海底二万海里 (福音館古典童話シリーズ) 作者:ジュール ヴェルヌ 発売日: 1972/10/20 メディア: 単行本

『トマスによる福音書』荒井献 ――教義が固定化する前のキリスト教

◆メモ ナグ・ハマディ写本の中に収蔵されるトマス福音書を解説する。福音書成立の背景は、細かい本文批評に基づくもので素人には覚えにくい。 本書の特長は、グノーシス主義の特徴を明確に示し、福音書の言葉を逐次註解していく点にある。 カトリック成立の…

トゥキディデス『歴史』がおもしろい

The History of the Peloponnesian War: Revised Edition (Penguin Classics) 作者:Thucydides 発売日: 1954/09/01 メディア: ペーパーバック アテネ側とスパルタ側が30年超にわたって戦ったペロポネソス戦争を、正確性に着眼を置いて記述したトゥキディデ…

『初めて人を殺す』井上俊夫 ――ある日本兵の回想

日中戦争従軍者によるエッセイ集。著者は大坂で詩人として活動してきたとのことである。 内務班でのリンチ、現地人に対する略奪、捕虜の殺害等、多数の回想や公文書・記録に残された事象を実際に体験した人物の回想録。 1 今、靖国神社にやってくるのは「腹…

「ザ・ウォーク」曲芸の話と昔話、古典

◆「ザ・ウォーク」 昔、労働中眠くなったときに、よくパルクール動画やエクストリームスポーツの動画を見て眠気を覚ましていました。 www.youtube.com www.youtube.com それらと関連して、Netflixで公開中の「ザ・ウォーク」を見ました。 www.youtube.com 綱…

『バトル・オブ・ブリテン』リチャード・ハウ その2 ――ドイツを撃退した防空体制

13 外国人義勇兵のうちもっとも優秀だったのはポーランド、チェコ人だった。 アメリカからは、本国が志願を阻止していたものの、多くの義勇兵が参加した。その中にはサーカスでアクロバット飛行をやっていた命知らずもいた。 カナダ、オーストラリア、南ア…

『バトル・オブ・ブリテン』リチャード・ハウ その1 ――ドイツを撃退した防空体制

◆所感 バトル・オブ・ブリテンの概要・経緯についてわかりやすく説明している本。 1部 背景 1 WW1 第1次世界大戦中、イギリスは本土にやってくるドイツのツェッペリン飛行船に対処しなければならなかった。本土防衛の責任は、陸軍か海軍かで数度入れ替…