うちゅうてきなとりで

The Cosmological Fort 無職戦闘員による本メモ、創作、外国語の勉強その他

『Bonhoeffer』Eric Metaxas その2 ――「平和にむかう安全な道は存在しない」

Bonhoeffer: Pastor, Martyr, Prophet, Spy (English Edition) 作者:Metaxas, Eric Thomas Nelson Amazon 12 教会の闘争が始まる ドイツ的キリスト者の指導者、元海軍従軍牧師のLudwig Mullerはヒトラーに取り入り信望を得た。 en.wikipedia.org かれはドイ…

陸海空の日日

[バトルブリック] アメリカ空軍 パラレスキュージャンパー PJ 特殊部隊 ミニフィグ フィギュア BattleBrick Amazon 陸海空を制覇するのが目標です。 40歳が近づくにつれて老化・劣化を実感しますが、身の回りに筋力・戦闘力すべてにおいてかなわない人が多数…

『Bonhoeffer』Eric Metaxas その1 ――ヒトラー暗殺計画に参加する牧師

Bonhoeffer: Pastor, Martyr, Prophet, Spy (English Edition) 作者:Metaxas, Eric Thomas Nelson Amazon ヒトラー暗殺計画に参加し処刑された牧師、ディートリヒ・ボンヘッファーの伝記。 ja.wikipedia.org 所感 ディートリヒ・ボンヘッファーの生涯や、か…

『「日本人」という、うそ』山岸俊男――「心」のせいにしないで考えること

「日本人」という、うそ: 武士道精神は日本を復活させるか (ちくま文庫) 作者:山岸 俊男 筑摩書房 Amazon 所感 心理学者の研究によれば、心は、人間世界の善悪の源泉ではなく、あくまで進化の産物である。すなわち、動物の他の内臓器官と同じ、特定の機能に…

『日本の歴史 大名と百姓』佐々木潤之介 ――直訴しても死罪になるケースは一部だったらしい

日本の歴史〈15〉大名と百姓 (中公文庫) 作者:佐々木 潤之介 中央公論新社 Amazon 江戸初期の農民社会・制度と、大名の藩経営について説明する本。 ja.wikipedia.org ◆所感 本書に記載されている「慶安の触書」は、現在は幕府の行政文書ではなかったという説…

『Reinhold Niebuhr: Major Works on Religion and Politics』その4 ――人間の限界を知るということ

4部 アメリカ史の皮肉(The Irony of American History) 「皮肉である」とは、当事者たちがそれとは気づかずに悪徳に足を踏み入れているような状態をいう。もしくは、徳や理想そのものに欠点があり、無意識に悪をなしている状態をいう。 1 アメリカ合衆国に…

最近話題のドキュメンタリーを観ました

ジャニーズ事務所とその創設者についてBBCが取材したドキュメンタリーは、Amazonプライムの無料体験で視聴できました。 J-POPの捕食者 秘められたスキャンダル(字幕版) Amazon このドキュメンタリーに関連する報道が国内・海外ニュースでも出ているようです…

サメとアカエイ

千葉県館山市にはサメとアカエイ、クエなどがいます。

『Reinhold Niebuhr: Major Works on Religion and Politics』その3 ――人間は罪深い!

3部 光の子供と闇の子供(The Children of Light and the Children of Darkness) 民主主義をより悲観的な視点から分析し、また擁護することがこのエッセイの目的である。自由主義のあまりに楽観的な人間理解は、民主主義への幻滅を生みかねない。 そこでニ…

『Reinhold Niebuhr: Major Works on Religion and Politics』その2 ――人が集まると不正が生まれる

2部 道徳的な人間と非道徳的な社会 副題は「倫理と政治」である。 1932年、世界恐慌により各国の社会問題が深刻化し、共産主義とファシズムが勃興する時期に書かれた。不正義を生み出していた資本主義・民主主義とともに、共産主義についても、その運動が生…

『Reinhold Niebuhr: Major Works on Religion and Politics』その1 ――金満の国で説教する

メモ ラインホルト・ニーバーは米国で有名な神学者であり、宗教とは遠いように思われる20世紀初頭デトロイトの工業地帯や、フォードのブラック労働者を相手に信仰を伝えようとした。 元米陸軍人の著作家アンドリュー・ベースヴィッチもニーバーの魅力を講演…

『追及・北海道警「裏金」疑惑』北海道新聞取材班 ――セルピコという映画があったな~

北海道警の裏金づくりを追及する北海道新聞(以下「道新」)の取り組みをテーマにした本。 ja.wikipedia.org ◆所感 おそらくもっとも自浄能力のない組織の1つである警察の不正を、どのように解明していったかが描かれる。道新の仕事は、政治家、官庁、検察と…

『Civil Disobedience』Thoreau ――キャプテン・アメリカ?

◆所感 ヘンリー・デイヴィッド・ソローは、マサチューセッツ州の人頭税、奴隷制、米墨戦争に反対し、納税を拒否し投獄された人物である。 ja.wikipedia.org 不服従の信条と、投獄されたときの体験談からなる。1849年に、講演録として出版された。 自らの良心…

最近買った本……すぐ読めるもの

労働関係の資格をとるために勉強しなければならず、本を読む時間が減っているので、すぐ読み終わる本を買いました。 半日~数日で読み終わる本と、時間がかかりそうな本を交互に読んでいます。 今読んでいるのは、ドイツの神学者モルトマンの自伝です。 ja.w…

『モサド・ファイル』マイケル バー ゾウハー ――国家運営の1つのパターン

イスラエルの情報機関モサド(諜報特務庁)の歩みや、特記事項を、ダイジェストで紹介する本。 紹介されるエピソードの大半は、冷戦時代のものである。非常に有名な話も多い。 イスラエルの国の成り立ちや国の方針は非常に明確である。この方針に入っていけ…

『The Morning They Came For Us: Dispatches from Syria』 ――シリア内戦の様子に関する記録

シリアの反政府デモが内戦に転化する2012年を中心に、現地を取材したジャーナリストの記録。 アサド支持者、デモ参加者など、シリアの一般市民の体験談をまとめている。 所感 シリア反乱勢力には空軍力がなく、シリア政府軍はヘリコプターなどで爆撃を行って…

失敗のパターン ――アフガニスタン、アメリカ植民地、インド

ベストアンドブライテスト 今読んでいる『Return of a King』は、1840年前後に発生したイギリスVSアフガニスタンの戦争に関する本である。 イギリスは、ロシアの南下政策に対抗するために、アフガニスタンにおける傀儡政権の樹立を試みた。 ja.wikipedia.org…

『知ってるつもり――無知の科学』スローマン、ファーンバック ――巨人の肩の話

人間の脳の働きを解明する認知科学者による本。人間の知性の性質、その集団性や、無知と思い上がりについて検討する。 ja.wikipedia.org 思考は、有効な行動をとる能力の延長として進化した。 人間の思考は、現象を取捨選択して最適な行動を選択するという情…

『国家神道と日本人』島薗進 ――「神社は宗教にあらず」戦前には宗教ではなかった神道の話

国家神道は、従来の土着信仰と地続きの神道が国家信仰と統合され、明治時代に神社や学校によって広められた宗教である。 敗戦とともに国家神道は公的には解体されたが、完全に消滅したわけではない。 本書は国家神道とは何かを検討し、日本人の思想史・宗教…

AIアートジェネレータで遊ぶ

最近AIアートジェネレータについて調べています。 Craiyon(旧DALL-E mini)はブラウザ上で動く軽量のジェネレータです。Stable Diffusionもブラウザで動きます。 www.craiyon.com huggingface.co 何か活用できないか考えています。

『日本残酷物語3』 ――DIVIDE AND RULE

メモ 鎖国の成立には、隣国である明や朝鮮が同様の政策をとっていたことが影響している。 幕府の統治においては、下の身分や被差別民が抑圧のはけ口として利用された。 各藩、各集落は孤立し、また共同体の中でも相互監視が行われた。こうした閉鎖的な意識は…

『非情の海』と、潜水の今年の目標

SBSの本 イギリス海兵隊の特殊部隊であるSBS(Special Boat Service)にいた人物の回想録を読んでいます。 SBS特殊部隊員 作者:ダン キャムセル 並木書房 Amazon 著者は、子供の頃に読んだ英国軍艦とUボートの小説『非情の海』(モンサラット)を読んで、戦…

『On War』Carl von Clausewitz その1 ――戦争論の古典

戦争論の古典であるクラウゼヴィッツ『戦争論』を数年前に読んだ時のメモ。 定訳となっているというピーター・パレ(Peter Paret)版を読んだ。 思い出 このブログの作者が自〇隊で働いていたとき、海外派遣を待つ間、隊舎の空き部屋をもらって待機していた…

『ザ・フェデラリスト』ハミルトン、ジョン・ジェイ、マディソン ――その権力分立、機能してますか

所感 独立したアメリカ合衆国において、適切な権限を持つ連邦政府を作ろうと主張した古典。 合衆国憲法は、歴史上最古の近代的憲法であり、本書に書かれている基本的な原則は今も有効のものが大半である。 特に「司法の任命権が行政・立法に委ねられていると…

伊豆・熱海でダイビング

冬でも快適に潜れました。 夜のダイビングは、何が出るかわからないのでとてもおもしろいです。魚が寝ているのを初めて実際に見ました。 熱海には沈没船があるので、それも見に行きました。ですが、GoProのバッテリー交換を忘れていて撮影できませんでした。…

大阪スパルタン

今月参加した大阪スパルタンレースが大阪ローカルで紹介されていたようで、わたしが映っていました。 年明けの茨城レースにも参加予定です。 今年、ガーラ湯沢で開催されたBEAST(20㎞)では、足がつったので、坂道対策トレーニングをする予定です。 www.you…

『忘れられた島々』井上亮 ――南洋諸島と日本の歴史

日本は敗戦までの30年間、ミクロネシアを国連委任統治領として支配していた。 歴史から忘れられがちな太平洋諸島と日本の関わりをたどる。 ja.wikipedia.org ◆所感 ・サイパンなどの南洋諸島には10万人超の日本人移民がおり戦闘で半数以上が死んだ(戦死や集…

『誰もが嘘をついている』セス・スティーヴンズ=ダヴィドウィッツ ――Googleが見ている

グーグル検索等のビッグデータを元に人間の行動を検討する。 所感 本書を書いたのは哲学・経済学を研究してきた人物である。 グーグル検索やビッグデータは、それまで偏見や固定概念、主観によってしか説明されてこなかった分野を、真に科学的な手法で分析す…

滋賀と三重の旅行 その3 ~鉄炮、忍者、寺、らっこ

三重 続き 伊勢神宮(外宮) 今回初めて伊勢神宮に行きました。 雨が降っていて寒かったので、普段より来訪者は少なかったようです。 大きい木が多かった印象です。 鳥羽水族館 今回、鳥羽水族館に行こうとおもったのは、日本に数頭しかいないというらっこを…

滋賀と三重の旅行 その2 ~鉄炮、忍者、寺、らっこ

滋賀 続き 甲賀の里 忍術村 甲賀市の忍者施設の職員の方に「山を切り開いたところにあります」といわれた忍者テーマパークです。 駐車場と入口だけみると、営業しているかどうかわかりません。 忍者屋敷では、緑色の忍者職員が仕掛けを説明してくれました。…