◆米議会突入ニュースを見て
SNSで連絡をとっている知り合いがシェアしていた画像です。駐在していた場所の関係(民主党州)なのか、わたしがアジア人だからなのか、滞在中もほとんどトランプ支持者に対面で会う機会がありませんでした。
◆一様性の国・多様性の国
最近の米国ニュースを見ていて、一様性・多様性という言葉を連想しました。一様性というと上にあるハッブルの本が思い浮かびます。
宇宙の特質は一様性である。銀河はすべてよく似ている、また銀河は「観測可能な領域全体で近似的に一様に分布している」。
歴史的な経緯は様々ですが、国民が比較的まとまっている国と、そうでない国があります。
韓国は多様性があまりない国です。社会が誰にでも、1つの価値観を押し付けようとする傾向が強いのです。
それだけに、韓国人は自分の主張がはっきりしているわりには、人の目を気にしながら生きています。
日本や韓国などは一見、等質で多様性のない国に見えますが、それは社会が均質化したここ百年程度の話なのではと思います。
江戸時代には、辻斬りが横行しており、農民はよく試し切りされていました。身分の違う人間を同じ人間と認識する習慣がなかったと考えます。
江戸では、試し切りをするために夜徘徊する武士たちがおり、因縁をつけられると斬殺された。
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ドストエフスキーが農民出身の囚人と接した話。
主人公は貴族階級出身であり、囚人のほとんどは農民である。農民たちは貴族を敵視しているか、また無視する。貴族階級と農民のあいだには、たとえ囚人同士であっても、連帯感が全く生じない。
貴族である主人公が、農民たちに同情しようとしたところ、農民たちは、どうしてわれわれが仲間などになるのか、と不思議がって質問した。
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◆多様な人びとが戦う国
暇つぶしで見ているYahooニュースのコメント欄では、「アメリカの民主主義が終わった」「世界の終わりだ」等のポエムが激増していますが、似たような暴力沙汰は建国以来起きています。国内外でも「分断」が標語になっていますが、むしろ分断していなかったのはいつかと調べたくなります。
・先住民、黒人
・宗教
現在、オアフ島でポリネシアカルチャーセンターを経営するモルモン教(末日聖徒イエス・キリスト教会)も、かつては米陸軍や近隣住民と殺し合いを行い、また黒人迫害を先導していました。
直近でも様々な宗教団体が暴力事案等を起こしています。
・選挙
実際にあった不正投票
南部では、北部人3万人がカンザスに下ってきているという噂が広まり、1854年11月、大半はミズーリ州から「ボーダー・ラフィアンズ」と呼ばれた武装した奴隷制度擁護派の男達数千人が、州境を越えて準州内に入り、準州からアメリカ合衆国下院に送る代議院1名の選出を支配しようとした。登録有権者による投票は半数に満たず、ある場所では600人以上の投票者のうち合法投票者の数は20人に過ぎなかった。奴隷制度擁護派がこの選挙で勝利した。当時のカンザス準州には約1,500人の登録有権者がおり、その全てが実際に投票したわけではないのに、投票総数は6,000票以上になった。
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◆ロシアはどこへいった
日本のニュースではほとんど話題になっていませんが、ロシア系機関による大規模なサイバー攻撃が発覚し、昨年以来大騒ぎになっています。
被害を受けた範囲が米軍、米政府機関、Google等IT大手、その他民間企業とあまりに広いため、いまだに収束していません。
多くの企業が対応に追われています。
4年前の選挙から、ロシアがサイバー攻撃や偽情報作戦を通じてトランプを支持してきたことは明らかになっていますが、今回の騒動を受けてプーチンは笑いが止まらなかったのではないでしょうか。
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- 作者:Isikoff, Michael,Corn, David
- 発売日: 2018/03/13
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