『最後の学徒兵』では、海軍予備学生として徴集された大学生が、石垣島の守備隊に配属され、そこで捕虜殺害を命じられた顛末をたどる。
墜落した米爆撃機の搭乗員3名は夜中に処刑され、海軍の上級司令部に対しては隠蔽された。
終戦直後、米軍が石垣島に上陸するとの知らせを受け、守備隊の海軍将校たちは即席の十字架を墜落地点に設置した。
当該大学生は、終戦後数年たってMPに連行され、戦犯裁判で処刑となった。
日本軍の意図的な戦争法規違反、戦争犯罪や、末端切り捨て文化、また米軍による裁判の傾向(報復、誰でもいいから処刑にする)について書かれている。
戦後、フィリピンが連合国から引き継いだ戦犯裁判についての本。犯罪の多くは民間人殺害、捕虜虐待、婦女暴行等である。マニラ戦に巻き込まれて死んだという例よりは、米軍上陸前に日本軍部隊が住民を建物に閉じ込めて焼殺する、一斉射殺する、集落を襲い婦女暴行殺人を行うなどの個別事例が多い。
フィリピンの日本への敵対心は戦後もしばらく収まらなかった。このため、大統領が戦犯数十名を恩赦したときは、世論の反発もあったという。
その他、関連する本も買った。
その他、積読しているものがあるので順次読んでいく。