うちゅうてきなとりで

The Cosmological Fort 無職戦闘員による本メモ、創作、外国語の勉強その他

2022-07-01から1ヶ月間の記事一覧

『We Crossed a Bridge and It Trembled』 Wendy Pearlman ――シリアの中の人の証言

◆所感 ・アラブ語圏滞在歴の長いジャーナリストが、シリア内戦についての証言を集め組み合わせた本。 シリアのハーフェズ・アル・アサド政権時代からデモ、内戦、難民発生にいたる様子を、当事者の言葉によって描く。 ・シリア人たちの生活や境遇に関して証…

最近、観ているもの

◆子供と貧乏 DVDで持っている「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ」をDisney+で観直しました。 「泥の河」もそうですが、貧しい環境の中で生きる子供の話に弱くなりました。 貧しさがテーマではないですが、田舎の村が舞台ということで「二十四の…

死亡率から考えている ~アメリカの白人中年男性の死亡率が高いそうです

◆絶望死 『絶望死のアメリカ』(みすず書房)は、英国出身の経済学者アンガス・ディートンと、アメリカ人経済学者アン・ケースが書いた本である。 アメリカ疾病対策予防センター(CDC)から取得した死亡率に関するデータを参考に、アメリカの高卒白人中年男…

『44 Months in Jasenovac』Egon Berger ―― クロアチアの絶滅収容所に関する記録

◆ヤセノヴァツとは 著者のBergerはクロアチアのユダヤ人で、ヤセノヴァツ収容所の数少ない生き残りである。 ja.wikipedia.org 第2次世界大戦中、ドイツはクロアチアに傀儡国家「クロアチア独立国」を作った。クロアチア独立国を運営したのは、ナチスと友好関…

海のサバイバルと、ヘブライ語、関西旅行計画

◆海で生き延びる ダイビングライセンスをとったので、月1回のペースでダイビングをしようと思い、一通り器材を買いました。 あわせて、事故防止・危険生物対策のため、参考書を買いました。 昔から危険な生き物、毒々しい生き物(動物、植物、虫、魚、菌類、…

『歌舞伎の歴史』今尾哲也 ――傾奇者、アウトローたちの話

◆所感 歌舞伎とはなにかについて解説する本。 歌舞伎の成り立ちや、時代ごとに生まれたテーマや題材、著名な作家の代表作や役者について知ることができる。 ただし、各作品の細かいあらすじは、なかなか追うのが大変である。 明治以降も、ヨーロッパ演劇の要…