『夜のみだらな鳥』を書いたチリの小説家による、空想を細かく書き込んでいく物語。
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あらすじ
1 大人たちは、30人の子供たちをマルランダと呼ばれる別荘に残してハイキングにいく。敷地の外には人食い人種が住んでおり、また塔にはアドリアノという一族の男が監禁されている。
2 アドリアノと、その娘たちの異様な殺人の話。
3 子供たちは大人の陰に隠れて様々な非道徳行為に励んでいた。ハイキングで大人たちが不在になった途端、かれらはいっせいにいたずらや悪行を開始する。
4 原住民が別荘を占拠し、一方、使用人たちは主人から武器を受け取り、別荘を奪還するため襲撃する。
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別荘に取り残された子供たちの規律が崩壊し、原住民とともに蜂起する。また執事の一団が制圧に乗り出し、殺戮を行う。
非現実的な物語であり、最期はグラミネアという植物の綿に包まれて登場人物がほとんど殲滅させられる。