うちゅうてきなとりで

The Cosmological Fort 無職戦闘員による本メモ、創作、外国語の勉強その他

王土をたがやす

 鋤をふる、鍬をふる、

 土の波をつくり

 種をまく
 
 わたしたちは、その手足の1つ

 1つが、土の力となり

 土の成長を点検し

 
 散らかった砂に

 荘園をつくる。

 

 何が?

 というのは、何が

 散らかっているかというと

 それは、

 肉、骨、内的器官

 すべては動体から

 分離したもの

 

 血の河は、どろりと

 砂へびと平行に

 曲がりくねり

 そうした、厳しい雲の下で

 オクソスに流れこむ
 

 援農隊、わたしたち

 こげ茶色の衆徒に先がけて

 鐘がなる

 王とその部隊が、銃と刀、

 火付けによって

 土地をならす。

 

 あのひとたち、かれらは浄財、

 過程において、土着の人種たちは

 根絶される。

 わたしたちの、黄金の収穫のために。

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「心」についての感想

 ◆心をきたえる

 山岸俊男著『「日本人」という、うそ』を読んでいたところ、同じく進行中のラインホルド・ニーバー『道徳的人間と非道徳的社会』と、重複する主張があった。

 

 山岸氏は心理学者の立場から、現代日本の社会問題について、「日本人の心の堕落」や「日本人らしさの喪失」が原因だとする説に反論する。同じく、「日本人のメンタリティ」が日本の停滞の原因だとする説にも反論する。

 いわく、心=脳は他の内臓器官と同じく動物進化の産物であり、特定の傾向や機能を持つ。これが、人間が本来備えている「人間性」である。

 

 人は社会問題の原因を人の「心」のせいにしがちである。それは精神論で戦争に勝とうとした日本軍の過ちと同じである。

 そして私自身も、自分たちの劣化した心を、教育がすべて解決してくれると考えがちである。

 

 ……いくら国民に徹底した倫理教育を施したところで、「いい国」、「美しい社会」など生まれないということは歴史が証明しているからです。……20世紀において国民に対する倫理教育・道徳教育に最も熱心だったのは旧ソ連や中国といった社会主義国家でした。

 

 

 ◆北朝鮮国民は大人しく従順な心の持ち主か 

 以前読んだ著者の本とも重複するが……

 日本人が一般的に集団主義的といわれるのは誤りであり、実は個人主義的だが、日本社会に適応するために集団主義的に振舞っているに過ぎないというのが著者の主張である。

 

――「日本人は自分たち日本人のことを集団主義的な傾向があると考えているが、ただし「自分だけは例外」と考えている集団である」

 

 我々は個人主義的であるにも関わらず、日本社会が個人主義者を排除するだろうと考えて、集団主義的に振舞っているのである。

 複数の実験が示す結果は、日本人がある面ではアメリカ人以上に個人主義的で一匹狼であることを示している。また、日本人はアメリカ人よりも基本的に他人を信用していなかった。

 そしてこの結果もまた、日本国籍を持つ人間とアメリカ市民との、「心」という器官の違いではなく、社会環境の違いに由来する。 

 

心でっかちな日本人―集団主義文化という幻想

心でっかちな日本人―集団主義文化という幻想

 

 

 心理学をベースに論を広げているため素人には読みにくい部分もある。

 

 

 ◆ニーバー

 神学者のニーバーも、啓蒙主義者や社会学者が見落としてきた点として、「人間が動物のひとつであり、動物的な欲望や利己主義に支配されている」ことをあげる。

 興味深いことに、ニーバーは進化論を引用し、人間が動物的な行動から解放されていないことを強調している。

 かれは、道徳家・社会学者や宗教家について、人間の道徳心や倫理に訴えることで社会問題を解決できると安易に考えていると批判する。

 

 

 

 ◆いじめ

 社会や組織の問題を解決するには、心がけを改めさせるのでなく環境や条件を変えることが不可欠である場合が多い。

 去年読んだ内藤朝雄『いじめの構造』で提示されていた解決策は、学校そのものの環境を変えるというものだった。

 

・クラス制の廃止

・学校への法の導入(治外法権廃止、加害者の処罰(放校など))

 

いじめの構造―なぜ人が怪物になるのか (講談社現代新書)

いじめの構造―なぜ人が怪物になるのか (講談社現代新書)

 

 

 

 ◆ある(元)兵隊風公務員の偏見

 実効力のある方策を考えるのは困難なので、心や道徳、団結、コミュニケーションといったあいまいな方向に行く傾向がある。

 

 昔、わたしが基地で働いていたとき、自殺や服務事案(飲酒運転、窃盗、盗撮など)が発生すると、全部隊員が8時間、10時間ぶっ通しで討論させられた。

 そこで出てきた結論は今振り返るとあまり賢いものとは思えない。

 

・自殺予防→職場の飲み会を増やす、カウンセリング担当者の配置(アサインされるのはパワハラ班長

・隊員の借財発覚→職場の飲み会を増やす、独身者の家を定期的に点検しキャバクラ等に貢いでいないか確認(独身者から不満噴出)

・盗撮・窃盗その他→職場の飲み会を増やす、外出制限

・飲酒運転→隊員の飲酒・飲み会自粛(実効性ゼロ)、警察の教育資料「日高の遺書」を全トイレに掲示

 

 ※ 「日高の遺書」は、地元の警察署から人を呼んで基地内で交通安全講話してもらうときに出典を聞いたところ、フィクションですという回答を受けた。

 

自衛隊の闇: 護衛艦「たちかぜ」いじめ自殺事件の真実を追って

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 ◆図書案内修正

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