2015-10-17 道具の日 とりでポエム きょう、残ったものは これからも、そのようであるもの わたしの顔が 灰色になってからも、 熱波と雨の下をくぐって、電気的な 蚕のように、しぶとく 糸を保持するもの。 わたしが、きょう、その後の日に 残していくもの。 道具の手ざわりを阻む 刃物をちらつかせる、不鮮明な 男がいる。 輪郭と、顔の造型が、空気にあわせて ゆらぐと、わたしは射撃した。