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『黒社会 中国を揺るがす組織犯罪』何頻・王兆軍

 ――中国語の「黒」という言葉には「秘密」「邪悪」「非合法」「非公然」という匂いが強い。「黒社会」という単語そのものは、英語のアンダーワールドソサエティから来たものだ。……本書で述べる「黒社会」とは、凝集性、職業性、隠ぺい性などの特徴を帯びた、集団的な刑事犯罪組織を指す。

 1 黒社会とはなにか

 著者は黒社会の要因として都市の膨張、流民の増加、規範の混乱をあげている。近代中国と同じく、現代中国においてもこの3つの現象が発生しており、黒社会の繁栄の土壌となっている。

 2 黒社会犯罪ファイル

 3 黒社会のゆくえ

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 黒社会の携わる犯罪には窃盗、詐欺、売春、強盗、人身売買、密輸、麻薬取引、殺人等がある。人びとは社会の不正や不公平から規範意識を失い犯罪に加担する。党幹部や地元の宗族が黒社会とつながっているかまたは一体化していることが多い。

 人身売買には中国独自の要因がある。一人っ子政策のため人口が男余りになり、農村部には未婚の男性が多い。このため、女性を誘拐して農村に強制的に嫁がせるビジネスが栄えている。

 村びと全員が児童、少女の売買に従事する「人身売買村」が存在する。

 富裕層の子供は誘拐ビジネスの標的とされている。

 こうした犯罪は共和国成立後に消滅したとされるがそれはまやかしである。共産中国においては党が法律を超える権力を持ち黒社会の役割を果たしてきた。

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 中国黒社会は経済発展に伴い勢力を拡大させている。

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 カルト宗教について……教育水準の低い農村部ではカルト宗教が信徒を集め性犯罪に手を染めることがある。

 武術集団……カンフーや武術の道場が用心棒を務める等黒社会犯罪にかかわる例がある。

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 以上のような事例が列挙されており参考になった。 

黒社会 中国を揺るがす組織犯罪

黒社会 中国を揺るがす組織犯罪