森をテーマにした美術作品の系譜をたどる。
森の歴史は人類よりも古く、かつて耕作がおこなわれる前、人類は森のなかで生活していた。このため森は「文明」に対する「野蛮」、「野生」の意味合いをこめてえがかれた。
旧約聖書の楽園は森に囲まれている。
森はまた神聖な領域だった。森には古い人びと(採集民族)や異教の神が住んだ。
17世紀以降、森の風景そのものを主題とする風景画がさかんに描かれた。森という主題はその後の芸術でも取り上げられている。
本書には森をテーマとする多くの作品が掲載されており、観るだけでもおもしろい。