今年はほとんどレンタルで映画を観た。あまり人気のない映画、非英米系の映画は店に置いていないので、なかなか観る機会がない。
シュヴァンクマイエルの粘土アニメとホドロフスキーはDVDボックスを買ったが、現場系作業員の身分としてはいつもそんな余裕があるわけではない。
ヤン・シュヴァンクマイエル コンプリート・ボックス [DVD]
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「ドクトル・ジバゴ」:赤軍の列車と、白軍側の士官学校生の突撃が印象に残った。
ドクトル・ジバゴ アニバーサリーエディション [Blu-ray]
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「シティ・オブ・ゴッド」:展開が早くて見やすい。
「ロッキー」:試合後のインタビューでエイドリアンの名前を絶叫し続けるので笑った。予告編を見ると感動するが本編は眠かった。
「ライラの冒険」:あまり記憶にないが、漫然と進む。
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「シンドラーのリスト」:おもしろかった。映画がおもしろかったからといって自分に何かが身に付いたとか、人間のステージが上がったとかいうわけではない。感動した事実は消すことができない。かなり有名な映画で批判もたくさんあるが、自分にとってはおもしろい映画だった。このフィクションをもとに歴史や事実をあれこれ語らないように気を付ける。それは映画に限らずすべてのフィクションにいえることである。
この映画に比べたら自分の人生は糞みたいなものである。いや、糞そのものである。わたしの生活はまったく話のネタにもならない。
「ガタカ」:目的達成のためにあきらめるなという話。多少、感傷的なところがある。
「レナードの朝」:前向きな映画だがわたしには到底作れない話である。
「アドルフ・ヒトラーの洗礼」:2回目(DVDを買ったので)。
ホロコースト アドルフ・ヒトラーの洗礼 FBX-045 [DVD]
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「イゴールの約束」:貧しい不法移民とかれらを受け入れる仕事をする貧しいベルギー人の話。寒そうな景色がよい。
「刑事ジョン・ブック」:やたらと画質が悪かった。
「アイアム・レジェンド」:開始間もなく、白豚ゾンビが暗闇のなかで円陣を組んでいる場面だけが印象に残ってほかはあまり覚えていない。
「東京物語」:いやな世の中に染まらないためには自分の意志が必要である。画面の構成方法、人間同士の会話等に独自の様式がある。
小津安二郎 大全集 DVD9枚組 東京物語 麦秋 晩春 父ありき 風の中の牝鶏 一人息子 戸田家の兄妹 お茶漬の味 長屋紳士録 BCP-027
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「ノー・マンズ・ランド」:風光明媚な景色が記憶に残った。
「善き人のためのソナタ」:大臣は絵にかいたような悪役で、盗聴者はプライベートの充実していない、みじめな人間である。華々しい生活の、文化芸能者たちの生活を邪魔するのは、悪人とみじめな役人であるということだろうか。しかし話はおもしろかった。
「太陽に灼かれて」:幼馴染の夫である将軍を拉致しにくるNKVD将校の男。NKVDはマフィアスタイルの服装で現れた。大きなオーケストラの音とともにスターリンの顔面がせりあがってきて笑った。
「穴」:穴を掘って逃げ出そうとするが、誠実な若者が裏切ったために捕まる話。脱獄要領の細部について……砂時計、構造の把握、壁の材質、板切れの活用等。
「麦の穂を揺らす風」:アイルランド独立戦争についての映画。風景や登場人物の服装、軍装には風情があるが、始終やかましい映画。日本のドラマかと思うくらい登場人物がわめき散らす。主人公はアイルランド独立のためにゲリラになるが、英国と譲歩した自由国政府に反対しさらにゲリラ活動を続けて処刑される。話を進行させるフィクションという点では共通性があっても、それぞれ制作者ごとに特徴や個性がある。
「グッバイ・レーニン!」:おもしろいが、モノローグや展開に感傷的な傾向がある。
「ゴーストライター」:アメリカの陰謀を暴こうとする男の話。始終、天候が悪く気分の晴れない景色が続くのが良い。
「フェイク(Donnie Brasco)」:ニューヨークのマフィアに潜入した捜査官の話。落ち目の構成員の子分となるが、やがてそのボスにも気に入られ、要職を任されるようになる。構成員らは最後まで裏切りに気が付かなかった。捜査官の家庭は崩壊し、作戦の終了後表彰を受けるがそれはちっぽけなものだった。主人公に表彰を与える幹部のやっつけ仕事ぶりが、公安職に共通のようでおもしろい。ただしこの映画の主人公は表彰されるだけの貢献をしている点が違う。
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「未来世紀ブラジル」(Brazil):情報統制された社会が舞台の映画。主人公は情報省で働くが、夢の中で出会った女に執着する。女は実は反体制派であり、男は女をかばおうとするが政府にとらえられる。最後、男は女を連れて逃げ出す妄想を見るが、実際は拷問により発狂していた。
日本人形の顔を持つ獅子舞のようなおばけ、武者の甲冑おばけ、情報省の無意味な縦割り行政と細かい部署、情報剥奪局の狭く薄暗いオフィス等、細かい図像がおもしろい。
わたしが文字で目指しているのはこのような世界であると確認した。
人物を減らして、また、多少漫画チックでいいから特徴づけること、さらに、基本となる話の骨格を決めておき、そこに装飾をつけること。
多少古臭いところはあるがそれは無視できる範疇である。
「戦場のピアニスト」:ユダヤ人ピアニストがドイツ兵から逃げ回り、空き家を転々とする話。単純な話だがおもしろい。また、ピアノの音が良い。
「イントゥ・ザ・ワイルド」:社会に嫌気がさして旅に出た若者が、旅先で運よく良い人たちと知り合い、励まされる。しかし、無人の地でアウトドア生活をした結果、川の増水で帰れなくなり、野草の毒にあたって餓死する。
生き延びるためにはサバイバル技術の習得が必要である。子供のうちにボーイスカウトに入るか軍隊で基本的な事項を教わってから仙人に転職すべきである。
「レスラー」:中年の売れなくなったプロレスラーが主人公の映画。実生活がうまくいかず、心臓発作を起こした後も試合に出る。
「チェンジリング」:見覚えがあるとおもったら過去に1度観ていた。改めて観たがおもしろかった。
「太陽」:改めて観ると完全に天皇を道化扱いしており、史実とは切り離して観なければならないと感じた。
「アメリカン・ヒストリーⅩ」:アメリカの白人家庭に受け継がれる人種差別意識についての話。音楽や演出はその辺のTVドラマを思わせる。人が死ぬとジャーン、悲しいとジャーンと鳴り響くので興ざめする。
「パンズ・ラビリンス」:2回目。前回と同じくおもしろかった。目玉の怪物の人形があったらほしい。
「ライフ・イズ・ビューティフル」:音楽が良い。
「アウトレイジ・ビヨンド」:前作はまだ観ていないがネットカフェで観た。いくつか笑える台詞が残った。