ポチョムキン村とは……
「貧しい実態や不利となる実態を訪問者の目から隠すために作られた、見せかけだけの施設などのことを指す。……1787年の露土戦争を指揮したグリゴリー・ポチョムキンが、皇帝エカチェリーナ2世の行幸のために作ったとされる「偽物の村」に由来する。」 (ポチョムキン村 - Wikipedia)
・制度や法律では民主主義を掲げていながら内実が伴っていない例が古今東西に存在する。
・主権は奪われるだけでなく自ら手放すこともある。
・わたしたちは大言壮語型、放言(暴言)型リーダーが好きだが、その理由は何か。1つには、普段自己主張する機会が少ないため、好きなことを吐き捨てることのできる人物に、自分の鬱憤を託すためではないかと考える。
――選挙後しばらくするとプーチンは、議会とは議論の場ではなく法案を調整する場だ、とまで実際口にするようになった。 (『ロシアン・ダイアリー』)
――役人たちはいつでも自分たちに代わって思考してくれる兄貴分を、ひたすら恋しがっていたのだ。……民主派から安心感を得られないロシアの有権者も、やはり兄貴分を欲しがっていた。 (ロシアン・ダイアリー)
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・第2次チェチェン戦争時、治安維持のため、ロシア軍が対テロ作戦を実施したときの一場面
――隊長だと思われる男の最初の要求はこうだった。「金と貴金属を出せ!」
(『チェチェン』)
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言葉に信頼性のない人びと……発言が180度変わる、言っていることとやっていることが違う。
言葉の選択は人を説得する上で非常に重要である。それよりも重要なのは、言葉ではなく実際の行動を見ることだと思う。
国益national interestが重要だというのは自明のこととして考えられている。しかし国益が何なのかを定義するのは非常に難しく、解釈はさまざまである。
国難も同様である。
――国益とは、アダム・スミスの定義によれば……政策決定者とその関係者に係る特殊利益のことをいう。 (『Hegemony or Survival』)
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解放という言葉を聞いて連想するもの……ソ連による東欧諸国の解放、合衆国によるイラクの解放、日本によるアジアの解放、人民解放軍の各地での解放
・トニー・ブレア政権の政策補佐官は、秩序・自由・公正の原則をもたらすために、19世紀に肩を並べるくらいの植民地化が必要だと述べた。(『Hegemony or Survival』)
――――新ナショナリズムの哲学は、より広い富の分配と大衆の生活水準向上を政策に据える……ラテンアメリカ諸国は、国の資源開発の第一受益者はその国の人びとであるべきだと考えている……それは受け入れられるものではなかった。第一受益者は合衆国の投資家たちでなければならず、ラテンアメリカはその提供機能を果たすに過ぎない。(『Hegemony or Survival』)
『Putin's Russia』から
・プーチンは決して論争や議論をしない。かれにとって野党は存在しない。野党、反対派とは追放され粛清されるべきものである。
・大統領はテレビに頻繁に登場するが、絶対に議論はしない。軍隊と同じく、最高指揮官として訓示を述べるだけである。
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