うちゅうてきなとりで

the cosmological fort 無職戦闘員による本メモ、創作、外国語の勉強その他

『決断力』羽生善治

 知識は知恵にしなければ意味がない。定跡を暗記するだけでは勝つことはできない。案内図のないところでどれだけ行動できるかが、戦闘力を測る物差しである。この暗闇での戦い経験につながる。しかし、経験が思考を狭めたり、ネガティヴな方向に限定してしまうこともある。

 

 常に土壇場に立っている意識で立ち向かうこと。

 勝負において、とまることは腐敗することである。魚が放っておかれれば腐るように、現状にとどまっているものは時間の腐食をこうむる。

 勝つべき者が勝つ。周りから強いとおもわれているもの、つまり信頼されているものは追い風を受けることができる。信頼を得ていない者は外部からの応援を受けられないので、孤軍奮闘するはめになる。

 ――長考といって、一つの局面を長い時間かけて考えることになる……だが、長い時間考えた手がうまくいくケースは非常に少ない。逆にいうと、一時間以上考えているときは、考えるというよりも迷っている。登山中に、霧の中でルートが見つからずに、同じようなところをぐるぐる廻っているという感覚だ。

 目先のリスクを恐れぬことで将来の大きなリスクを避けることができる。数学は感覚的な学問である。

 最先端を避けることは逃げることと同じである。

 閃きや感覚だけではなく、継続できる情熱もまた才能の要素である。確実性のない目標にむかって絶えず尽力することが重要だという。

決断力 (角川oneテーマ21)

決断力 (角川oneテーマ21)