うちゅうてきなとりで

the cosmological fort 無職戦闘員による本メモ、創作、外国語の勉強その他

海洋学

 甲板に
 たっぷり水を含んだ『治癒の書』が
 貝のようにくっついている。
 
 通信室から出てきた
 ビット長の子供たちと、足元の
 本を踏む。
 白い肉、足裏の文様が、羊と
 山羊の革にぴったりと
 押し付けられ、
 子供のはしゃぎまわる
 足跡を
 くっきりと記録する。
 

 生えかけの歯は、ウラン鉱石となり、
 口腔がふくれあがり、子供の頭は海を
 呑みこんだ。

 

 水のねじは海底の油と甲殻類を混ぜた。

 われわれのねじは。


 高濃度のつばにくるまれ、その後、
 子供たちがひざをつき
 乾いた写本の
 ページをめくる。

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