『かたき討ち』氏家幹人

敵討ち、復讐の観念はいまも根付いている。本書は江戸時代の敵討ち習俗を考察する。 *** 先妻・本妻が後妻を襲う「さうだう打」(相当打)という習俗がかつて存在した。さうだう打の際、先妻は女のみで徒党を組んで後妻に果たし状を送り、竹刀などの武器をもって押し入り台所の道具を破壊するのだった。室町時代から江戸初…