『悪霊』ドストエフスキー

農奴解放前後の無政府主義者を題材にした作品。支離滅裂の青年たちが登場し、各種の犯罪行為をおこなう。 政府が目をつける危険思想家になりたかったステパン・トロフィーモヴィチの話。 自分をひとかどの人物と思い込んではいるが善良な男。彼には乳母、面倒見とでもいうべきワルワーラ夫人がいた。 ――彼は、ある力強い思…