『戦う操縦士』サン=テグジュペリ

対独戦の仏軍パイロットとして出撃をまつ場面から本書ははじまる。仏軍は物量的に不利な状態にあり、司令官アリアスの出撃命令は死刑宣告に等しかった。焼け石に水のような貧弱な航空体制のもとで、彼は国家への忠誠を失いかけ、すべてを無意味と考えるようになっていた。 実際に戦闘に参加し、無駄死にに等しい死を課され…