『尖塔』ウィリアム・ゴールディング

大聖堂を舞台にした、ゴシック小説の雰囲気をもつ話である。 大聖堂の参事会長ジョスリンは、二〇〇フィートを超える尖塔を、大聖堂の上部に増築しようという野望にとりつかれており、模型を片手にいつも堂内を徘徊している。 大工の棟梁ロジャーは大聖堂の基礎が浅く尖塔の建築は不可能だと考えており、ジョスリンに不満…