うちゅうてきなとりで

The Cosmological Fort 無職戦闘員による本メモ、創作、外国語の勉強その他

群生

 トンネルを抜けて

 雪と土の下から

 モグラが顔を出した

 鼻と歯で、硬くなった

 地面に穴をあけた。

 

 その後、

 黒い道を、車列が

 通り過ぎた。

 ラッパと、放送の音が

 後に続いたので、

 森の生き物たちは

 耳をふさいだ。

 

 かれらの声が

 電線をつたって、拡声器から流れる。

 わたしたちは言葉を聞き、暗記する。

f:id:the-cosmological-fort:20180103061648j:plain