現代ドイツによみがえったヒトラーは芸人としてテレビに登場し、やがて人気者となる。
ネオナチに襲撃されて以降は、自由の闘士として各政党からもスカウトが殺到し、ヒトラーは自分の政党を新たに立ち上がる。スローガンは「悪いことばかりじゃなかった」。
ヒトラーが現代の文化や技術に触れて、批評を加えることで話が進んでいく読みやすい本である。
ユダヤ人虐殺問題を伏せることで、ヒトラーの政策や思想が抵抗なく受け入れられ、支持を集めていく過程を書く。
また本書は、ヒトラーが選挙によって選ばれたことをもって、ドイツ国民にも敗戦や各種犯罪の責任があることを訴えている。
話自体は軽い笑い話で、すぐに読み終わる。