新大陸にやってきたスペイン人、征服者(Conquistadores)の悪行を記録して、スペイン国王に訴えるための本。
この本はおなじことを何度も反復してとなえている。インディオたちは無力で、からだがよわく、従順であり、また平和をあいする。ここに無法者で残虐、強欲なキリスト教徒がやってくる。かれらはインディオをだまし討ちし、領主(Senor, Casique)を火あぶりにする、もしくは突き殺す。人びとが山に逃げこむと、追い打ちをかけて斬り殺し、火あぶりにし、犬に食わせる。女子供は剣で突き刺し、奴隷として鉱山に送り込む。力尽きた奴隷は鎖から解くために首を切断される。
エルナン・コルテス、フランシスコ・ピサロ、ペドロ・デ・アルバラード、ヌニョ・デ・グスマンなど、有名な貴族たちはみなおもいつくままにインディオを虐殺した。
なぜ、かれらが道徳をかえりみずに富をもとめたかに関心がわいた。むかしの人間だけでなく、いまの人間も同じように野蛮な行為ができる。