動物機械と昆虫機械とのあいだには、
だれがいる。
柔らかい、指の関節で押すと弾力を得るような
外皮に覆われて、それで
その中にはだれがいる。
濃度が薄く、さむい。その晩、わたしは
戸を開けて庭に飛びだした。
茶色い土に、ステンドグラスのように突き刺さる
昔の人びとの墓。
そして
見て見ぬふり。月明かりをたよりに
死んだ胴体を掘りかえして取得する、一連の
カーキ色のかれらについては。
機械整備の指示がまだ残っており、よく聞け、
指さし、手を振り、指令が天体とともに
ふりかかっていく。