うちゅうてきなとりで

The Cosmological Fort 無職戦闘員による本メモ、創作、外国語の勉強その他

2021-04-01から1ヶ月間の記事一覧

碁盤の目のはなし

Netflixで視聴可能の『ボビー・フィッシャーを探して』は、チェスの天才を題材にした実話だが、子供に自分の夢を投影させる親の気持ちを取り上げている。 年をとっても、才能や特異な能力にあこがれる気持ちは変わらない。一方、子供は究極的には親とは別の…

最近買った本と、再々トライ中の『フランドルへの道』、六日間戦争

◆最近買った本 アイヌに関するフィクション(児童文学?)。楽天で古本セットが安かったので買った。昭和30年発行なので自分の生まれるより数十年前の本である。 コタンの口笛 第1部 上 あらしの歌 (偕成社文庫 4017) 作者:石森 延男 メディア: 単行本(ソ…

『Ivan's War』Merridale, Catherine その3 ――第二次世界大戦のソ連兵の体験談

8 1944年6月22日、バグラチオン作戦が開始された。この作戦はほぼ同時期に西側で始まっていたオーバーロード作戦(ノルマンディ上陸)と同等以上の規模だった。 ja.wikipedia.org 1943年の秋以降、赤軍の士気は低下していた。かれらの精神や肉体…

『Ivan's War』Merridale, Catherine その2 ――第二次世界大戦のソ連兵の体験談

4 8月までにソ連はウクライナ、ベラルーシ、バルト三国の大半を失い、またレニングラードは包囲された。秋にはドイツ軍、ソ連市民の多くが破滅を確信していた。 モスクワ防衛を担ったのはNKVD特殊部隊自動化歩兵旅団「OSMBON」だった。かれらは…

『Ivan's War』Merridale, Catherine その1 ――第二次世界大戦のソ連兵の体験談

◆メモ 当時、兵たちが作成した手紙や(違法とされていた)日記、秘密警察の報告文書、また元軍人からの聴き取りを頼りに、第二次世界大戦における赤軍の内部を明らかにする。 ドイツを撃破した兵隊たちは一枚岩ではなく、そこには迫害される少数民族やユダヤ…

中東の歴史の本、労働について

◆本 冷戦時代のルーマニア情報機関将官パチェパの本を読み終わった。 この本自体がかなり危険な本で、どこからどこまでが事実なのかが疑わしいものだった。 Disinformation: The Secret Strategy to Destroy the West メディア: DVD いま読んでいるのは、1…