うちゅうてきなとりで

The Cosmological Fort 無職戦闘員による本メモ、創作、外国語の勉強その他

2020-02-01から1ヶ月間の記事一覧

南北戦争 ――昔の軍隊のようす

最近、南北戦争の通史を読んでいる。Amazon.comでは読みやすいと評判である。 去年訪問した南北戦争関連の遺跡や博物館でも、お土産屋によく並んでいた。 Battle Cry of Freedom: The Civil War Era (Oxford History of the United States) 作者:McPherson, …

歴史の勉強 天皇家

最近、『明仁さん、美智子さん、皇族やめませんか』という本を読み終わった。 著者は共同通信社の記者で、長い間宮内庁の記者クラブで取材を担当していた。かれのような担当記者は、昭和天皇ら皇族とも直接会話する機会があるようだ。 皇族にまつわる様々な…

『本土決戦』土門周平 ――ひのきのぼうや石のオノで米軍を迎え撃つ

海軍・陸軍・米軍、それぞれの本土決戦の実情を浮き彫りにする。 戦争指導者たちは、不可能とわかっていながら形ばかりの準備を進めていた。 *** 沖縄陥落前には、米軍を迎え撃とうにも、未然阻止する策がなかった。 ・本土決戦作戦:「決号作戦」の基本は、…

「1917」を見に行った

◆1917 物語は非常に単純だが面白い。 1917 Wayfaring Stranger Scene (Trailer Song) 下の記事は、平和主義者の戦争映画が主流となっている風潮を紹介するものである。 「1917」、「ダンケルク」では、どちらも敵を倒すことが主眼ではなく、主人公も…

『日本残酷物語 1』その2 ――飢饉から生まれた人食い女

南部藩において、領内で畑を泥棒する者が次々とらえられ、カマスをかぶせられて川に流された。 明治・昭和の飢饉……明治2年の飢饉では外国米を輸入した。このときもたらされた南京袋はその後さまざまな用途に用いられた。 農民は、高値の国産米は売り、自分…

『日本残酷物語 1』その1 ――飢饉から生まれた人食い女

古代から近代までの、歴史の奥に埋もれた貧しい人びとの生活を描く。 ――これは流砂のごとく日本の最底辺にうずもれた人びとの物語である。自然の奇蹟に見放され、体制の幸福にあずかることを知らぬ民衆の生活の記録であり、異常な速度と巨大な社会機構のかも…

電化製品を買った / やまとのくにの精神

◆イヤホン Bluetoothイヤホンを買って使っているが、バッテリーの持ちもよく非常に使いやすい。 買ったときは確か50ドル前後だったが、毎日ジョギング時に使っているので十分元は取ったと考える。 なお、ワイヤレスイヤホンのほとんどはリチウムバッテリー…

回向

緑の 石のように固まった かけらをすくう、 わたしはそれを 投げる。 各々の 鳥の肋骨をもつ 画像が 足に付着する。

『The Bridge on the Drina』Ivo Andric ――ボスニアの一地方をめぐる歴史物語

ボスニア出身の作家アンドリッチの代表作。 『ドリナの橋』という邦訳が出ている。 トルコ、オーストリアと大国に翻弄される人びとの長い歴史を題材にしている。 ja.wikipedia.org 1571年、ヴィシェグラードVisegradを横切るドリナ河に、オスマン帝国の…

『社会契約論』ルソー その2 ――社会契約説の古典を読む

*** 3 政治の法、すなわち政府の形態について ・自由の実現のために力と意志、すなわち「立法権」と「執行権」が不可欠である。立法権は主権者としての人民に属するが、執行権は、主権者の代理・公僕たる政府が担う。 ・執行を担うものが最高行政であり、「…