うちゅうてきなとりで

The Cosmological Fort 無職戦闘員による本メモ、創作、外国語の勉強その他

2020-01-01から1ヶ月間の記事一覧

『社会契約論』ルソー その1 ――社会契約説の古典を読む

副題は「政治的権利の諸原理」。 1762年に出版され、フランス王国、カトリック教会から激しい批判を受けた。 *** ◆所見 人民は自由と平等を確保するために「社会契約」に基づき国家を成立させる。このため国家・政府・統治者の主人は人民でなければなら…

Kindleを買った

電子書籍で勉強しようとおもいKindle paperwhiteを買った。 Kindle Paperwhite 防水機能搭載 Wi-Fi 8GB 広告つき 電子書籍リーダー 発売日: 2018/11/07 メディア: エレクトロニクス 当面は、コンピュータ関係の本、または電子書籍で安く買える戦史・回想録な…

ユートピア計画、就職活動

◆スターリンとヒトラーの夢の土地 今読んでいる『Bloodlands』では、2人の独裁者のユートピア実現の場に供された国々の犠牲が淡々と書かれている。 ドイツ・ソ連によって最大の被害を被ったのは、緩衝地帯の国……ポーランド、ウクライナ、ベラルーシ、バルト…

『ロシアン・ダイアリー』アンナ・ポリトコフスカヤ その2 ――権威主義体制の国/服従したい・子供扱いされたい人びと

2 2004.4~12 大統領選が終わった後も、野党や反対派の動きは見られなかった。かれらはすべてをあきらめているように見えた。 イングーシ、チェチェンでは、それぞれ国家元首がクレムリンの傀儡に置き換えられた(イングーシ共和国のジャジコフ、チ…

『ロシアン・ダイアリー』アンナ・ポリトコフスカヤ その1 ――権威主義体制の国/服従したい・子供扱いされたい人びと

著者は2006年10月に何者かに射殺された。 ◆所見 プーチンの2004年大統領選から2005年8月までのロシア情勢を記録した本。生まれかけた民主主義が消え、不正と暴力、無気力に社会が包まれる様子を描く。 人びとの一部は不満を感じているが、自…

スナイダー『Bloodlands』を読み始めた

◆Bloodlands 日本語訳もあるティモシー・スナイダー『Bloodlands』を読み始めた。 ヒトラーとスターリンに挟まれた緩衝地帯……ポーランド、ウクライナ、ベラルーシにおいて、約1400万人が戦争ではなく、政治政策によって殺害された。 ウクライナの人為的…

『徳政令』笠松宏至

歴史上、もっとも有名な法の1つである徳政令を中心に、中世の法と慣習を考える本。 現代とはかけ離れた法の概念や、運用方法を知ることができる。 ◆所感 ・中世から、不動産トラブル、債権債務のトラブルは社会のなかで大きなウェイトを占めていた。 ・中央…

『Inside the Gas Chambers』Shlomo Venezia その2 ――ガス室運営に従事したアウシュヴィッツ体験者の回想録

4 叛乱はカポ、ゾンダーコマンドの一部、そして外部のレジスタンスによって計画された。これはすぐ失敗し、首謀者や逃亡者は処刑された。 あるときポーランド人のレジスタンス女性が送り込まれてきたが、この人物はユダヤ人にあまり良い感情を持っていない…

『Inside the Gas Chambers』Shlomo Venezia その1 ――ガス室運営に従事したアウシュヴィッツ体験者の回想録

アウシュヴィッツ=ビルケナウ(Auschwitz-Birkenau)に連行され、収容所内でゾンダーコマンド(Sonderkommando)として勤務し、生き延びた人物の貴重な証言。 ギリシア・サロニカのユダヤ人市街で生まれ、イタリア、次いでドイツに占領されるまで、貧しいが…

『苦海浄土』石牟礼道子 ――水俣病を題材に書かれたフィクション

水俣病を題材に、作者が想像力を駆使して書いた文芸作品。作者自身が水俣市近傍の出身であり、水俣病に係る社会運動に参加している。 このため、ノンフィクションであるかのように考えてしまうが、そうではなくあくまでフィクションだとのことである。 患者…

『戦争広告代理店』高木徹 ――インフォメーション・ウォーという戦争行為

◆所感 ボスニア・ヘルツェゴビナ紛争における情報戦を検討する本。 戦争における情報戦(Information Warfare)とは、国際社会の世論への働きかけ、メディアに自分たちの正当性を理解させることを通じて、戦況を有利にするものである(実際には定義はもっと…

Kindleがスマホで読めるという

◆省スペース 読み終わった本を片っ端から売ったり捨てたりしているので、遅ればせながらKindleを使うようになった。 いまはKindle Appというスマホアプリで読むこともできるという。 しばらくはこれを使いつつ、もっと大きい画面で読みたくなったらKindle Pa…