うちゅうてきなとりで

The Cosmological Fort 無職戦闘員による本メモ、創作、外国語の勉強その他

2019-01-01から1ヶ月間の記事一覧

『America's War for the Greater Middle East』Andrew Bacevich その4

14 どうやって終わらせるのか 2004年、在イラク連合軍司令官がサンチェスからジョージ・ケイシー・JrGeorge Casey Jrに交代した。かれは治安を改善し1年程度で米軍を撤退させられると宣言した。 ケイシーの戦略にはCOIN(Counter Insurgency、…

『America's War for the Greater Middle East』Andrew Bacevich その3

9 バルカン余談 クロアチア停戦監視やボスニア紛争におけるセルビア勢力空爆作戦(Operation Deliberate Force)は、大中東戦争のなかではよく機能した軍事作戦だった。 空爆は、合衆国主導の停戦交渉の基盤となった。その後の停戦監視は、ソマリアの教訓を…

『America's War for the Greater Middle East』Andrew Bacevich その2

◆80年代から90年代にかけて、合衆国は中東の紛争に介入を繰り返した。軍は徐々に深入りし、駐留の負担も増加した。 4 銀幕6番の呼び出し レーガンはレバノンにおいて米軍の存在感を示すために海兵隊を進駐させたが失敗に終わり、朝鮮戦争以来の敗北を…

『America's War for the Greater Middle East』Andrew Bacevich その1

◆著者について 著者ベースヴィッチは元米陸軍大佐で、引退後国際関係や歴史学に関する著作を発表している。特にイラク戦争以後、一貫して合衆国の軍事政策に反対している。 息子のベースヴィッチ中尉はイラク戦争に従軍しIEDにより殺害された。 ja.wikipe…

『Let Our Fame be Great』Bullough Oliver その3

3代目イマームであるシャミールは1832年のギムリの戦いを生き延びた後、チェチェンおよびダゲスタン(岩山の多いダゲスタンと、森の深いチェチェン)のイマームとなった。かれはスパイを各地に潜ませ政敵や反逆者を摘発・処刑した。 かれの名前はユダヤ…

『Let Our Fame be Great』Bullough Oliver その2

◆メモ 本書は、コーカサス各地域に住む民族の歴史を説明する。このとき、ソ連時代からロシア帝政時代へと記述がめまぐるしく変化する。 2 山岳トルコ人The Mountain Turks、1943~4 スターリンの民族政策について。 ・スターリンは、ドイツ軍に一度占…

『Let Our Fame be Great』Bullough Oliver その1

イギリス出身、モスクワ在住歴の長い著者が、コーカサス地方や、コーカサス人ディアスポラの集落等、様々な場所を見分しながら、「まつろわぬもの」たる北コーカサスの民族の歴史をたどる。 ◆メモ 著者はコーカサス地方や、コーカサス人の移住先を訪問し、現…

もうひとつのブログ

ゲーム制作用に別のブログを作成したのでもし興味があればご覧ください。 the-codex-of-fort.hatenablog.com

『馬仲英の逃亡』スヴェン・ヘディン

探検家スヴェン・ヘディンが新疆(シンキャン)を探検した際、軍閥(Warlord)である馬仲英(マー・チュンイン)の軍と遭遇した事件について書かれた本。 1933年、ヘディンは南京中央政府から新疆自動車道路設計のための探検指導を委任された。 一行は馬…