うちゅうてきなとりで

The Cosmological Fort 無職戦闘員による本メモ、創作、外国語の勉強その他

2015-05-01から1日間の記事一覧

馬と星のならわし(2012)

夜中、窓の火が消えて、まばらな星と 黒くおちくぼんだ水面しか 映らなくなった、そのような 気温の問題 冷えて、草や石の道に そって、植込みにミントと ラッパ形状の花をもつ、固定の植物 これらの表面にはうっすらと氷が付着している 羊、羊とよく似たど…

われらの不正な橋(2012)

声を、くりぬいた人、ミントを ちぎって、コップのお湯にひたす うす状の、やわらかい山につくられた 都市にすんでいる。 泥とサボテンをまぶした、葉のきれはしを まぶした そのおわり 管理者が、この人物は からだ、ニスをぬった、血の気の ない肌のうえに…

『A journal of the plague year』Daniel Defoe

古い本のためか、ところどころ今と意味の異なる単語があるようだ。たとえばshyは、(感染者から)逃れたがるという意味で使われている。 一六六五年、イギリスで発生した大規模なペスト禍の記録である。語り手はロンドン市内の商人であり、各教区parishでの…

『第三の男・落ちた偶像・負けた者がみな貰う』グレアム・グリーン

グリーンの娯楽作品三つが収録されている。 『第三の男』では、冷酷な犯罪者に変わり果てた友人を密告する男が描かれる。ハリーは終戦直後の混乱したウィーンで偽ペニシリンを扱う闇商人となっていた。彼に招かれた三文小説家ロロは、ハリーの本質を知らされ…