うちゅうてきなとりで

The Cosmological Fort 無職戦闘員による本メモ、創作、外国語の勉強その他

2015-01-08から1日間の記事一覧

『島原の乱』神田千里

著者によれば、飢饉と苛政に対する抵抗として、きりしたんが立ちあがったという「島原の乱」の解釈は一面的である。同様に、一部の不平牢人が天草四郎をかかげて蜂起した、という見方も、乱の全貌を説明できていない。島原の乱は現代からは想像しにくい宗教…

『ラーマーヤナ』

インド、東南アジアに普及している古典物語。 *** 王子ラーマは別の王国の王女シータと結婚する。しかし、弟の嫁の母方に意地悪な老婆がおり、策略によって王国を追放される。 ジャングルに追い出されたラーマ、シータ、ラクシュマナは森の悪魔スルナパカー…

2つの系(2012)

肩にいくつかのどうぶつが乗っかっているので 鏡の前に立ってよくみると、鳥類と、ねばねばした 赤い、または茶色い液状のものだとわかった それらが 何匹か、床のすきまから入りこんできた のではなく、図鑑からでてきた、学名のすがたを もってあらわれる …

『絶望者』レオン・ブロワ

パリに住む作家マルシュノワールは、カトリック信者であり、現代の醜い文明や人びとを呪っていた。かれは原稿を書くがその攻撃性のため採用されず、貧乏に苦しむ。グラン・シャルトル修道院に入ったが、ふたたびパリに戻り、呪いの原稿を書いた。かれにつき…