Permanent Record (English Edition)
- 作者: Edward Snowden
- 出版社/メーカー: Macmillan
- 発売日: 2019/09/17
- メディア: Kindle版
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エドワード・スノーデンの自伝「Permanent Record」は、本人の生い立ちや亡命の経緯が書かれており非常に面白かった。
タイトルのとおり、合衆国の公務員界隈では完全な敵・犯罪者扱いなので、顔がフィーチャーされた表紙を取り外して読んでいた。
※ ハワイといえばスノーデンがNSA支部(海軍通信基地の敷地内にある)でデータを盗んだ犯行現場である。
かれが強烈な自由主義、また民主主義の理念を重んじるようになったのは、子供時代の学校が原因ではなかったかと思う。
スノーデンは学校の無意味・理不尽なルールに疑問を感じ、ほぼ不登校の状態でコンピュータの技術を独習していった。
メモ……
・911(同時多発テロ)からビンラディン殺害まで10年かかったが、この10年の間にアメリカは大量の殺人を起こし、地域を不安定にした。
また国内における大量監視、対テロリズム政策は、危険を除去するのではなく市民の自由を奪った。
・2010年代には、中東諸国で反政府デモが発生したが、こうした権威主義の国では国民は臣民であり、臣民の権利は政府によって与えられる。
自由な国では、国民は市民であり、かれらは生来の権利を持つ。市民の定期的な承認によって政府は成り立っている(という大義名分)。
・プライバシーは政府が踏み込むことのできない個人の領域である。やましいことがなければプライバシーがいらないだろうというのは、特に意見がないから言論の自由はいらない、新聞を読まないから報道の自由はいらない、神を信じていないから信教の自由はいらないと言うのと同等である。
自分が非社交的でインドア派だから集会の自由は必要ないといえるだろうか。今日自分に必要ない権利が明日も必要ないとは限らない。