うちゅうてきなとりで

The Cosmological Fort 無職戦闘員による本メモ、創作、外国語の勉強その他

 雨が降って
 足場が茶色い泥水で満たされた、
 それから
 三角の幕舎の下に
 身体の右半身を、
 水中に沈める。

 
 それから?

 
 日が昇り、すべての土が水を吸って
 粘土になる。
 頭の横から、草の大砲が
 あらわれ、露がぽたぽたと落ちた。

 
 最後に、虻たちがやってきて、
 足元の、牛の屍体に吸い付く。

 
 それから
 笛の音をたてる。

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