2016-10-23 契約と輪転 とりでポエム 土の奥深くで、数えきれない 死人が押し込まれ 麦粒の山のように、塵と埃を食べながら 再び出土するのを待った。 作業員たちは、土にスコップを差し込んで 埋められた電話線と、薬莢を摘出する。 黒い手袋のかれら、すべての構成員の顔が、 泥を塗られて光る。 地盤のやわらかさ、石の、ふさわしい場所を 考えて、契約者が 土を調整した。 鐘楼の横からは、太陽が腕を伸ばし、だれもが 汗をかいた。 死人の日はここだ、と言い、かれらは雲の影に指を置く。