2016-10-19 新しい鐘 とりでポエム 金属のゆらぎの瞬間、 枝と幹が、ピシピシと鳴り 細かい雪の粒子がこぼれてしまう。 そのとき朝日が、象牙色の 雲を払いのけ、 飲みこみたがる動物が 姿をあらわす。 音のパルスにあわせて 四足の、生き物ではない大きな かたちが、鼻を鳴らした。 それは吹雪の匂いを発した。