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うちゅうてきなとりで

the cosmological fort 無職戦闘員による本メモ、創作、外国語の勉強その他

『事件の核心』グレアム・グリーン

本メモ ◆海外のフィクション

 ネタバレ注意

 

 素直で信心深いカトリックの中年男が、不倫にやましさを感じて自殺する話。

 警察副署長スコービーの配偶者ルイーズは、植民地の社交クラブで爪はじきにされている。この女は、植民地にやってきた素性の怪しい男ウィルソンと不倫をする。

 一方、スコービーは妻の南アフリカ行きの金を工面するためにシリア人ヨーゼフから金を借り、弱みを握られる。妻が不在の間、難民の若い女と不倫をする。

 彼は職業においては素性の怪しい人物と金銭の授受を行い、また不倫をすることでカトリックの教義にも違反した。くたびれた中年男かと思いきや、常に神の存在を意識しており、自分が悪いことをしているという強迫観念に悩まされる。

  ***

 中年男が自殺すると、妻や不倫相手の若い女は次々と交際相手を乗り換える。かれらは、中年男を小ばかにするような態度をとる。

 題材にはそれほど興味はわかず、罪悪感に悩まされる男に対して特に共感は起きない。

 植民地の狭い地域での交流、主人公の独白、熱帯気候の表現だけで成り立っている。

 

事件の核心 (ハヤカワepi文庫―グレアム・グリーン・セレクション)

事件の核心 (ハヤカワepi文庫―グレアム・グリーン・セレクション)