2016-04-24 肺と霧 とりでポエム 冬の日が、いま 肺を照射した。 ハニカム構造の、宿坊の 1つ1つから、門徒たちが おそるおそる顔を出している シャチの肺を。 生まれては 死ぬ、幼生の 血のひもを 伝っていく。 粒の影は、ゆっくりと 落ちていく。 霧箱と、それを 両手で支える いまわしい、 胞子の王を わたしは見た。