うちゅうてきなとりで

the cosmological fort 無職戦闘員による本メモ、創作、外国語の勉強その他

会葬

 わたしは物乞いの塔にやってきた。

 青いくちびるをした法学者の分隊に、たちまち、
 捕えられて。

 かれらは、歯や舌はもちろん、
 食道まで青かった。

 主要な骨と肉はすべてひきはがされてしまい、わたしは、
 かれらの青い羨道をとおって、
 胃のなかに、ぼろぼろの肉切れになって
 おさまり、そして青い胃液のシャワーを浴びた。

 歩兵銃を持って、法学者は法学者の背中にぴたりと
 くっつき、各自の耳に遺伝子を
 注入する。
 人工肉のネットワークによって。

 このような結末になって、いまはもう遅いが、
 わたしは常々、技術の大切さを強調していた
 ものだ。

 その間、あの国では、腐肉を集めて、
 海底の泥をすくって、
 贋物の胚を前もって
 形成していた。

 どこかから漏れていったのだろうか、
 草と湖の国の秘密が。

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