2016-02-15 粘菌の格子 とりでポエム てのひらから、手首、腕の骨と骨のくぼみ、主たる腕骨の峰をとおっていく水の音がする。 純度の高く、冷たい音のする水。 海の近くの工場から、運ばれてきた。 わたしは、赤い舌と耳をもつ技師たちにたのんで、 長い血液ラインをつくってもらった。 気持ちの水は、そのラインをつたって注ぎこまれた。 より糸のように、複数の線が組み合わされて、 国の者たちは、おなかのなかで 菌を育てていく。