起源
中国黒社会の起源は「幇会(バンホイ)」と呼ばれる秘密結社である。当初は職能組合だったが、明末に満州族に対抗するために結束し、辛亥革命や軍閥の支配に際して権力と協力し勢力を拡大させてきた。
明末の幕僚洪英がつくった「洪門」は、清の時代にたびたび反乱を起こした。やがて孫文と協力し、表舞台に立つが、袁世凱によって弾圧され再び地下にもぐった。洪門の影響は強く、いまでもすべての黒社会はこの組織の伝統を受け継いでいる。
青幇(チンバン)は雍正年間に輸送の自警団としてつくられ、以来政府の下部組織として機能した。清末に国民党と協調して以来、孫文や蒋介石をしばしば援助した。青幇には社会のエリートたちが多数加入した。
青幇の活動内容は、身代金目的の誘拐、賭場経営、売春、麻薬売買等である。
台湾
台湾黒社会は80年代から90年代に大きく発展した。
竹聯幇は台湾最大の勢力であり、国民党とその国防部と関係が深く、要人やジャーナリストの暗殺を請け負ってきた。竹聯幇は香港や海外各所に支部を持っている。
香港
三合会(triad)、14K、新義安など。近年は警察の取り締まり強化、大陸の厳罰制度の適用などにより、知能化が著しい。合法活動にシフトする団体も増えている。
大陸の黒社会
改革開放にともない、台湾、香港の先進的なマフィアたちが乗りこみ、大陸黒社会を先導した。やがて、大陸においても東北幇などが台頭し、党や官僚と癒着し、深刻な社会問題となっている。
チャイナタウンのあるところには必ず黒社会が進出し、現地で犯罪を起こす。
***
チャイニーズマフィアの簡単な起源と、後は事件ファイルを脈絡なく並べただけの本。
BLACK CHINA(ブラックチャイナ)-中国黒社会―規範なき大陸の暗黒年代記-
- 作者: 田雁,鈴木健一
- 出版社/メーカー: バジリコ
- 発売日: 2004/01/22
- メディア: 単行本
- クリック: 4回
- この商品を含むブログ (6件) を見る