うちゅうてきなとりで

the cosmological fort 無職戦闘員による本メモ、創作、外国語の勉強その他

『ニュートリノ天体物理学入門』小柴昌俊

 科学者の半生、素粒子論、宇宙論ニュートリノ天体物理学の誕生と発展(カミオカンデスーパーカミオカンデ)、今後の動向などについて。


 小柴氏は次のように書く。

 ――学校の成績がよくなくても、何かをやろうと本気になってやれば、ある程度までいけることを実例で示して若い人の励みにしてもらいたいからです。大学を卒業するまでは教えられることを理解し認識することが大部分で、いわば受動的認識です。一方、大学を卒業して大学院に入るとか実社会に出たりすると、こんどは自ら問いかけ自ら解決法をさがすという能動的認識が大きくものをいうわけで、これは受動的認識とは異なる人間の能力です。

 

 素粒子について

 現代の物理は、すべての物質を構成するいちばん基礎的なものは何かを追求すると同時に、自然界にはたらくすべての力を統一的に理解しようとする2つの目的からなる。

 素粒子には、陽子、中性子、電子のほかにパイ中間子、μ粒子等があった。こうした素粒子を観測するために、霧箱、泡箱、写真乾板、放電箱、ガイガー計数管、シンチレーション計数管、チェレンコフ光、ドリフトチェンバー等が利用された。

 やがて、クオークの発見がつづき、「少なくとも90個の異なる素粒子があって、それらが宇宙の基本的な素粒子であるというのが現在の見方」になった。これは、過渡的なものと考えられている。

 

 エネルギー保存則

 角運動量保存則とは、「わたしたちの自然現象がおこる次元のどの方向も特別にひいきされていません(空間の等方性)。だから、空間のどっちの方向を座標軸にとっても自然を記述する法則は変わらない」というものである。

 根源的な法則と便宜的な法則とを区別しなければならない。

 ニュートリノ天体物理学は、宇宙論素粒子論をつなげようとする試みである。

 カミオカンデは神岡核崩壊実験もしくは神岡ニュートリノ検出実験の略称であり、太陽ニュートリノ及び超新星ニュートリノの検出を可能にする。