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うちゅうてきなとりで

the cosmological fort 無職戦闘員による本メモ、創作、外国語の勉強その他

『砂漠の惑星』スタニスワフ・レム

本メモ ◆海外のフィクション

 ソラリスと並ぶ三部作だとのこと。

 惑星レギスで消息不明になったコンドル号探索のため、ホルパフ隊長とロハンらの乗り込む無敵号は砂漠の大地に着陸する。

 『ソラリス』では知性をもつ海が相手だったが、本書は自在に動く鉄の雲と遭遇する。この雲は円盤飛行機を食べて、自らどこかへ消えてしまった。また、調査にでかけた隊員は次々と強烈な電磁波により人格崩壊させられてしまう。電磁波により脳の記憶をすべて消去され、胎児同然になってしまうのだ。

 レムは不気味な敵を描くのが得意のようだ。地球の生命とはかけはなれたものが描かれる。

 はじめ壮年のホルパフと若いロハンら乗組員とのあいだには微妙な壁があった。だが全員死亡していたコンドル号を発見してから、若者たちはホルパフの責任の重さに気が付く。

 無生物の進化、宇宙人の残した機械の生存競争、というラウダの仮説。無生命の凶悪な雲は、自然災害とどう違うのか。

 無生物がもっともつよい世界に、人間は入る余地がなかった。人間とはまったく異質のものとの戦い。だが、戦いそのものに意味があるかどうかということが問題だ。

砂漠の惑星 (ハヤカワ文庫 SF1566)

砂漠の惑星 (ハヤカワ文庫 SF1566)