顔の一部をひらく、錫のまざったかお
人がたくさん、わたしはすわってみている
瞳孔にさわってみると、口のなかにひろがる
サフランと金属片の生ぬるい
空気、人がいるようで、これらは
どれも胞子、明黄色の、重い食用胞子を
成長させたもの。
かれらと自分は
いまから、迷路を
直線と、不自然なカーブを
組み合わせた迷路をぬけるらしい
それは人づてに伝えられる。
日がのぼると、工場の
えんとつにさえぎられて、雲
まにあわせの煙が
放射状にひっぱられて、わたしは
日光浴をする。