うちゅうてきなとりで

the cosmological fort 無職戦闘員による本メモ、創作、外国語の勉強その他

『フリアとシナリオライター』バルガス・リョサ

 リョサの学生時代を元にかかれた小説。

 バルギータス(リョサの愛称)は大学に籍を置いたままラジオ局で働く一方、短編小説を書いては破り捨てていた。そこへやってきたのがボリビアの天才ラジオドラマ作家、ペドロ・カマーチョである。カマーチョの書くシナリオ、リョサと叔母フリアの恋愛を交錯させて話が進んでいく。

 眼を引くのはカマーチョのつくるとっぴな、ユーモアあるエピソードと、カマーチョの奇怪な生態である。教会、軍隊、警察、サッカー、ネズミ捕り、吟遊詩人、黒人、アルゼンチン嫌い、ペルーの様々な要素から自由に連想された物語がこの小説の根幹だろう。これもまた想像力の作品である。

 

フリアとシナリオライター (文学の冒険シリーズ)

フリアとシナリオライター (文学の冒険シリーズ)