うちゅうてきなとりで

the cosmological fort 無職戦闘員による本メモ、創作、外国語の勉強その他

呪いの合唱が円錐の環になって(2012)

  からだがこわれるときは、胴体や頭部が
 損傷するか、もしくは、老化がすすんで、栄養をもった、毒のふくろになるもの。
 わたしの住んでいる堂は、高地に
 囲まれた、低い湿地のなかにある。
 わたしの姉がいつも案内人をつとめた
 案内をしないことにしている
 足を踏み外すと、ちょうどそのとき、時間と、脳みそをつかさどる担当者がドアを叩いた。
 姉はロバの背骨にのって裏の門から出た
 土足で庭に踏みこんで、とびら、姉の仲のいい友達からゆずりうけたもの
 友達はとびらのサッシでひたいを切った
 とびらの前に立って、シカのすがたをもつ、シカの角の部位が
 姉のこれまでしゃべってきたことばを、木の根っこで示したものに感じられた
 シカは角を首の軸ごと、めちゃくちゃにふりまわして
 その上、前足をあげてとびらの塗装をひっかいている
 貫通部分は、煙がのぼり、その奥でゆらめいている。