からだがこわれるときは、胴体や頭部が
損傷するか、もしくは、老化がすすんで、栄養をもった、毒のふくろになるもの。
わたしの住んでいる堂は、高地に
囲まれた、低い湿地のなかにある。
わたしの姉がいつも案内人をつとめた
案内をしないことにしている
足を踏み外すと、ちょうどそのとき、時間と、脳みそをつかさどる担当者がドアを叩いた。
姉はロバの背骨にのって裏の門から出た
土足で庭に踏みこんで、とびら、姉の仲のいい友達からゆずりうけたもの
友達はとびらのサッシでひたいを切った
とびらの前に立って、シカのすがたをもつ、シカの角の部位が
姉のこれまでしゃべってきたことばを、木の根っこで示したものに感じられた
シカは角を首の軸ごと、めちゃくちゃにふりまわして
その上、前足をあげてとびらの塗装をひっかいている
貫通部分は、煙がのぼり、その奥でゆらめいている。