うちゅうてきなとりで

the cosmological fort 無職戦闘員による本メモ、創作、外国語の勉強その他

『セルビアの白鷲』ロレンス・ダレル

 フライ・フィッシングと『ウォールデン』の好きな情報部員メシュインは、不穏な動きのあるセルビア山岳地帯に派遣される。外国語の能力に秀でた彼は、セルビア人に扮し、王党派のレジスタンスにうまく溶け込み、金を反チトー、反共産勢力に受け渡す行軍に参加する。もうすこしで目的地というところで、ユーゴの正規軍に挟撃され、レジスタンスは壊滅する。メシュインは負傷しながらもどうにか脱出し、ふたたび大使館に戻る。

 メシュインは釣りに目がなく、セルビア山中に潜入してからも釣りをおこなう。物語の大半は山と河を舞台にしており、釣りや、洞穴での寝床づくり、蛇との交流、山中での行進などの描写、風景に魅力がある。

 釣り好きな英国人スパイの話である。

 

セルビアの白鷲 (文学のおくりもの 4)

セルビアの白鷲 (文学のおくりもの 4)