めりめりときしんで、しっくいか、コンクリートか、
なにか四角い構成でつくられた屋根と、天井が
ひしゃげていき、わたしのもっている図書と、
わたしのからだは弓なりにたわんで二度と
もとにはもどらない 輪郭のない、
暗いかたまりの雲が地上のすれすれまで
沈みこんだので、たてものの上の部分や電気の
道はどこも同じように歪曲してしまった
すべての腕は体幹にまとわりつき、甲殻類の表面を
もった、節ばった指は熱と、はねかえるちからを
おさえつける、それが、木にからみつく
ヘビの絵に似ているとおもった、ひとの頭部だけを
おぼえることができる人形、風船にかかれた
高僧のツノと触覚、皮フをピシピシと
叩く、冷えきった風がわたしの側頭部にぶつかる
もうだいぶ、水たまりが残ったまま、黒いゴム性の
蚊のまとまりを巡回している
島嶼部では、葉っぱは腐敗することがないといわれた
空がきれいになってからは、城よりも
さらにのぼったところの、透明の層から直接
低温の空気がながれこむ、肺のなかに
いくつもの電源系統が通り、わたしたちは結晶に
ならなかった
運動がにぶくなり、おしこめていた、ひからびた
おもいでが発光をはじめる
ゴミポエムの特徴……書いてから数日たって読みかえすと笑えないほどくだらない。くそが、死ね、などと自分のしたことに注釈を加えたくなる。