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うちゅうてきなとりで

the cosmological fort 無職戦闘員による本メモ、創作、外国語の勉強その他

記録

文様のすき間に そのなかに 日の使いと、補給品である 始祖の血液を 落としこむ。 わたしは夢を、線文字とともに たちまち理解する。

増上慢の鳥

青と赤、金を主なより糸として 硫黄の香りで飾られた がらんどうの鳥の器官 わたしは潜水艦に、それは 羊の皮をつぎあわせてできているが 台車の上に棺桶を乗せて、 108人の兄を格納した。 かれらは、子グモのように飛び出した。 これからが、鳥の話。 泥…

会葬

わたしは物乞いの塔にやってきた。 青いくちびるをした法学者の分隊に、たちまち、 捕えられて。 かれらは、歯や舌はもちろん、 食道まで青かった。 主要な骨と肉はすべてひきはがされてしまい、わたしは、 かれらの青い羨道をとおって、 胃のなかに、ぼろぼ…

訓練歌

岩の上で不動の子供オリーブの首筋を通る下手人の弾 減速材がかれらの眼からこぼれ落ちる銀色の飴は物見の塔へ

骨をついばみながらの歌

探検の記録を燃やす異常者のドイツ人にも煙は見えぬ 増上慢のかぶとを吊るしお湯のなかで貨幣をねぶる波の収束 揺れる手で四足の獣の腹をなでる おおこんなにも薄いプロテイン

赤い輪

馬の上に 空中線を たてておく 風力計が 首吊り男の あたまの横で 音をならす 木材相互のたわみにふれて 頭領たちは 土を踏む ひげを伸ばした 残酷おどり

アフリカ歌

砂粒は魚の言葉川底の骨まで届く子供の言葉 郵便局員専用車両の板金をなめて焦げつき不動のネズミ 水色の鉄帽子たちが木の上から屍体を吊るすゴードンあそび 水盤に注入されるロータスの溶液、今日を生き血で洗う

糸との草

声を聴いた、糸をわけてほしいという あぶくとともに、沼の奥から、こんな真夜中にも かかわらず、 脳に負荷のかかる声が聴こえる。 人びとをあみあげる糸、 脳の、球体的な部分をつくる糸、 そのような、 わたしたちの日々の沼を波立てる あらゆる糸が、魚…

粘菌の格子

てのひらから、手首、腕の骨と骨のくぼみ、主たる腕骨の峰をとおっていく水の音がする。 純度の高く、冷たい音のする水。 海の近くの工場から、運ばれてきた。 わたしは、赤い舌と耳をもつ技師たちにたのんで、 長い血液ラインをつくってもらった。 気持ちの…

試験的なとき

あのイヌこそは イヌの中のイヌ 胴体の 中枢まわりにぴったりと 神経基盤が接続され あたかもイヌが 夜霧のなかで からだをきたえるような 幽霊の 骨髄的な声を出した 湿った土と、内燃の 腸を袈裟がけにした 調査官は 黒いブーツで足跡を書く それらは 大き…

端末室の歌

1秒の眼の運動後もう1秒の眼を押下する満足の指 夕焼けの岩の表皮に蚊の腹を押し付けて血の雫をにぎる 逆さ吊りの子供の態度が検査官の心に宿るテレタイプ顔を ヨモギには拡散された棘があるヨモギを食べる牛の尾を踏む

包帯掛

たわむ、腸の道 羊の道と、足踏みし 傷病者らと 黒くにじんだ包帯の 狭間から続く 出血を ポンプで組み上げ 流し込む かれらはやった。 では、わたしは。 わたしの仕事は 何があるか。

認証

光の色のファイルを 開く 大きな、この世の終わりの 音をたてて、 落ちる 青い手のひらの 怪力男。 わたしは、 顔の図像をめくり 溶かして飲んだ。 ところで、溶けていった顔の 組成は あぶらっぽい星の 味がした。

小人の文言

耳の国 しゃれこうべの国 その冬は枯れ木の下で 暖を取り 墓堀人夫の衣類を燃やし 草の上に打ち立てられた 基盤をかじる、怒りの子 自分の兄を食べては太る 児童の城 わがままの城 子供たちに顔向けできない住職の城

終わらない体操

人形の、黒い手と、白い手との 約束ごと。 糖度の高い、大きな眼球の、遠隔監視人形と、 あちらには 原住民をかたどった、槍と盾の人形、 2つのものが、歩調をあわせて 糸をはく。 真鍮色のまばゆい糸に吊るされて わたしは医学の門を閉めた。 数字1つでも…

かれらは怒りの……

かれらは怒りの茶をたてた。 強度の指とともに 手のひらでおしつぶせ、 乱数を。 それらが、技師長の 思考を乱し、 かれらの規則をもって 言わなければならないことの 大半を こわす。 いまだに、親たちは 子供をさしだすというが 何事か。 額からこじあけて…

龍涎門

和尚は言った。 この方路は雨と夜の方路、 雲がかかれば、円形の 濃度の奥から 眼がのぞきこむと。 その眼玉、2つの 写真衛星の眼窩を わたしは疑問におもう。 あの門を見なさい、と 和尚が指をさし、おや、 いまにも木組みが腐って 崩れそうじゃないか。 …

嘘ばかりの地誌

かがり火の門が、坂の 向こうにある。 ひじをついて、砂ぼこりを 口にいれ、ゆっくりと 匍匐前進して、 そういうときの 暗渠から湧き上がる 魚群のにおいは特別だ。 雨粒が降っても 皮フと組織は きれいなまま。 門に辿りつくまえに かれらは土になって 凍っ…

王の、すりばち状の家

あれら、庭の花に唾かける再生の 王様を見よ。 サボテンを折っては むらさき色の歯と舌で呑みこみ 何度も繰り返す 糸をひく、3つの顔の、 いまいましい涎。 大食漢が、もし 手を後ろ手に縛られて、それは 茶色く、さびた銅線によってだが…… もし頭部を射撃…

収穫

ようこそ、という山羊の顔の、 重なった言葉に連れられて やってきた。 まるで重なりあった、火の環どうしが 波長をそろえるように、 言葉は落ちる。 一片の文字と音が 土ぼこりをたてて、それでも 実行者は出てこない。 間者たちのが泥の層にもぐりこんだ。…

モーテム

鳥の頭をした、銀色の 虹が、中心部をまわっている。 背後では、うすく引き延ばされた パルス信号の音がする。 起伏のないうごき。 月面と、裏庭とを往復する 電子的なやりとりが 粘土人形たちの頭越しに交わされた。 そして、わたしの 時間の束は、 人知れ…

冬の日

山の根を抜けて、 石を登り 高台にやってきた。 規則的な 石膏の頭部の上には、それはそれは、 粉末的な 天気があった。 不意に、背後から、 銀のじょうろを手に持って、 顔、顔に水をやる 児童の姿が浮かび上がる。 かれらの影は 鷲やコンドルのように、骨…

道具の日

きょう、残ったものは これからも、そのようであるもの わたしの顔が 灰色になってからも、 熱波と雨の下をくぐって、電気的な 蚕のように、しぶとく 糸を保持するもの。 わたしが、きょう、その後の日に 残していくもの。 道具の手ざわりを阻む 刃物をちら…

トフェテは現れる

きょうは、 卜占の日。 脳断面を切り札のように テーブルに乗せて、 かれら地球の友達を見守る日。 温かい、 人身御供の光の日。 その人は黒い帽子をかぶっている。 岩の下には、 かれらを格納する無数の幕舎が 並ぶ。1つ、1つの 部位を横たえる、兵隊たち…

土偶をつれて

サラバンドにあわせて 波長に、足の裏を 器用に乗っけるように 植物が歩く。 思い出の、祖父らの 工具を使って、 正しくくりぬかれた、 土偶の首、これらを わたしは受け取った。 手と手をつなぎ、 群れはゆっくり散開し、 対流圏の奥へ 奥へと 沁みこんでい…

無明の王

それから次の 両手を持って、手首と手首を ひもでつなぐ。 火薬の香りが 立ちのぼる、だれかの 青緑の帽子。 わたしにも、わたしの となりの人形にも 一様に咲く、ペヨトル花を 長方形の、自然の鉢に 投げこんでいく。 機械力の助けを借りて。 わたしは読む…

コデックスの人

もう1匹、もう1匹と ワニが顔を出す。 短い手を使って 緑色の、ごつごつした 指で 森林を整備した。 高濃度の 霧と、硫黄の 成分に包まれ、ワニたちは 苗と土を維持するだろう。 確かに 一連の、薬草の系は こしらえられた。 沼から突き出す、パルチザンの…

管路歌

湿地帯のなかを 徒歩行進の回虫たち 霧吹きをもって ひざとくるぶしを 冷やし、 そうしているうちに 草の中の地蔵が 土にめりこんでいく。 さまざまな 石のかんむりをつけた 地蔵の頭部にかれらは 腰かける。 そのとき、青い弁当が広げられた。

測定する男

ひそかに、雨音のする崖から ぶらさがる男。 搬送波的な 2つに分裂した眼と眼、やがて 顔をこちらに 向けて、じめじめした 管路を掘りあてる男。 わらと泥を口いっぱいにほおばる 森のなかの森。

海洋学

甲板に たっぷり水を含んだ『治癒の書』が 貝のようにくっついている。 通信室から出てきた ビット長の子供たちと、足元の 本を踏む。 白い肉、足裏の文様が、羊と 山羊の革にぴったりと 押し付けられ、 子供のはしゃぎまわる 足跡を くっきりと記録する。 …

夜間警備の海

月の探照灯がうごきだすと、 わたしたち搭乗員は、 光の柱が、黒い海面に 突き刺さり、沖から沖へ ということはつまり、 もう見えなくなる埠頭に向けて 量子のたばが指向していくのを確認する。 かれらは乗った。 そして、かれらの 金属のドンガラに溶接され…

聴くことのひも

呪いの花の壁によりかかって聴く、 あの人たちは聴く、今、 平面の人たちの声を 耳の規律を正して、 風のたわみから 両手で電気的な雑音を すくいあげる。 あれは、副官の首 睡眠の積もり積もった土から フレンチ式バルブのように、指で ねじりとった首、 き…

環境(定型)

アルガザル西の旗と光の柱釣り天井をのぼる税理士 衛星と成層圏培養菌をミルクに入れてかき混ぜてのむ

忍者について

壁から壁、柱から柱へ、 伝播する顔と顔とその裏側の 面に塗りたくられた金と いやしい黄金の専門的な 泥棒特技の者の首。 異様(ことよう)なりと口を出す 猿顔の泥棒たち。 暗いところの1点からまた1点へ 座標を変えて、交話する 忍者のすえた垢のにおい…

血みどろの遠近法

子供は眼をあけた。 口腔から指先を出して 青草と、霧の 入り混じった大気をかきまぜた。 わたしは見る、 黒い工夫たちが、つるはしと金槌を 振り下ろし、 時間の墓を打ち立てる状況を。 不意に、かれらは年老いて しわだらけの眼窩に、モノクルを はめこむ…

ニューロ保全歌(定型)

はるかなるコルムビダエの肋骨を剣先でなぞる子供のかけら 信号的ないやがらせ、わがダーイシュとわれらの軍を湯舟に溶かす 復号病 中枢神経のコネクタを神のテンプルに挿しこんで待つ あの残光周波数から線を浴びて皮フをめくる手品師と飼い犬

秘匿歌(定型)

雪の衛星不要波を指でつまみあげ歯茎にこすりつける日の足 フォネティックコードのかたちに隊員の炭化した指と骨をねじきる 地下4階の回虫たちを囲む夕べ脂肪と脂肪のすき間におなか 墓の下にいる来年も墓の下に鼻まで埋もれている王の首

接着歌(定型)

施しの紫色の電話網連接部をよく噛んで飲み込む 防壁に古い雨が降る1ビットはかれらの脳の煤を除去した

青い搬送波の歌

油と炭で絵を描いた 背中を真夏の鏡に向けて 衛星が動き出す 地下にはクルミの油が浮かび、 児童の半分はひたされる。 粘り気のあるかたまりを 1つ眼の大人が手づかみで食べる。 かれらのそばでは 契約業者が、伝票を集め 機械をいじる。 青い道から這い出…

児童の列

茶色の芝とそっくりの やわらかい草があり かれらは歩いて眠りに落ちた。 寝ながら歩く 児童らは、両手に墓地の地図を 持ち、背中に石の ろうそくを立てる。 墓から墓へ、小さな靴で 跳び越えていく児童らの列、 声のない列をわたしは見送る。

逆さ吊りの絵

小さな矩形が濃縮されて、 黒と銀の、 うそつき男がやってくる。 狙いをすまし、 足首に巻き付けられた ファイバーの、輝く 鎖を指向する。 貼り付けられたうそつきの 顔の上にはもう1枚、 もう1枚と重ねられた 神さま臭いひげの顔。 光のたわむ、うそつき…

ふたたび、その日の 崖に向かった。 昨日と同じ文様の 水盤と馬に 囲まれて。 ヒョウモンダコと 潜航艇は、 それぞれ、緑の 皮フを、水面から浮かべて 沖で 待っている。 平板な、線と点の並びが 長い列をつくる。 岸に打ち上げられた 黒っぽいひもが あきら…

失われた制御部

赤い銅でできた雲が 軌道を走っていった、 黒い音を立てながら。 横腹の装甲板を 四角い眼の人たちが なでては離れていった。 ごろごろと 光の車輪を転がして、 雲の中枢には、暗号化された 車長の首が1つ。 あのときだ、首の海の 向こうの首へ 放射状の声…

光学鳥の歌

鳥の環、鳥の環、 ぬるりとすべる波の上を 4つの足で這いすすむ 脳の白い鳥、 かれの脊椎は2つある。 鳥の環、鳥の環、 キチン質くちびるに 各々が芋虫と、葦をくわえる 精密な鳥、 かれらの行進は 羽を振り、羽を振り、 空の中枢に波を書く。 鳥の環、鳥…

シノドスの道

曲率、高い曲率を示すものとともに、 というのは それはわたしの曳く馬の眼だったからだが まず、口と鼻から蒸気を放射する わたしの馬を 綱をたぐりよせた。 わたしは蛇の腹のような、 細く長い道を登った。 そのとき、雲のすき間から 粘土質の7つの柱が積…

金属と、夕闇は夕闇とするもの

コンクリート製の、枕と毛布にくるまって 寝る。 シャンシャンとにぎやかな、鉄条網の カーテンに守られて、あの人ら、 指さす人が横たわる。 壁の向こうから、放送と、猫と鳥に関する 警報が聴こえた。わたしは 耳を外に向けて、かすかな音声を つかまえる…

手の航跡(2012)

あたま、あたまから派生したあたま、 あたまの模様は波打って 大一統はよろこんだ。 雲が目まぐるしく渦をまき、その下で 吹き溜まりをなす雪の 対象物の影に隠れているシカや、 キツネの、ふかふかとした 尻尾を観測する。 手袋から、手を取り外す わたした…

鉱質調査チーム(2012)

刺しつらぬく、すばやく したがわぬものの 土をかぶった男たちの うごき。 スイッチの光を わたしは手で生みだした。 それは、電磁的な 生みだすことの意味と、同じ 複写の湖において、沼において、 北方の特異な海辺に おいて、 わたしたちは人のかたちをな…

蜂の影(2012)

端子の島にむけて、ある日、虫と動物の影が投げ込まれた 狭い土壁の家を出て、共同の墓地をすり抜けた かれらは、その中でも、わたしと昔から住んでいる老人は 黒土の上に残された石の幕舎に向かった。 不穏な熱と磁力を帯びた影がレリーフに映りこむと、か…

銀の水とところ(2012)

あるとき、ちょうど、湿地のとぎれるところ ゴム靴の裏から、冷たい対応の人たち 窓とのりしろの それからかれらは抜けた 自分たちの色と紙のついた像が足から はるか水平線まで延びている なんと間抜けな引き延ばされた かれらのにせのすがた。 銀色のみず…