うちゅうてきなとりで

The Cosmological Fort 無職戦闘員による本メモ、創作、外国語の勉強その他

2015-05-10から1日間の記事一覧

複写の仏(2012)

ひだり ひだりから、みぎからの色線の たばと、でこぼこの道を その道に合流する 顔面のきれいな像、からだの 像、正対した 脂肪の縞もよう をなぞって、となりの男が 小刀を一定の間隔で発光させる わたしは、かわいい児童を、頭部のひしゃげた犬と、小人と…

『悪霊』ドストエフスキー

農奴解放前後の無政府主義者を題材にした作品。支離滅裂の青年たちが登場し、各種の犯罪行為をおこなう。 政府が目をつける危険思想家になりたかったステパン・トロフィーモヴィチの話。 自分をひとかどの人物と思い込んではいるが善良な男。彼には乳母、面…

『サートリス』ウィリアム・フォークナー

第1次大戦から帰ってきた、自暴自棄気味の青年が主人公の話。後のフォークナー小説に登場する人物も何人か現れる。 銀行経営の老ベイヤードは御者の黒人サイモンから、孫のベイヤードが第一次大戦から帰ってきたと告げられる。父はジョン・サートリスである…