うちゅうてきなとりで

The Cosmological Fort 無職戦闘員による本メモ、創作、外国語の勉強その他

2015-04-05から1日間の記事一覧

『Childhood's End』Arthur C. Clarke

「宇宙の旅」と並ぶクラークの作品。 the Overloadsとよばれる超越者が地球にやってきた世界を主題とする。超越する存在の使い(ロボット?)があやつる巨大宇宙船が大気圏上に降下してくると、人類は無意識のうちに行動を矯正されていく。この超越者と統一…

でっちあげ歌(2012)

金属の切りわけを実施する海底ケーブルを腸のなかでまるめる たわみ、ねじれを指の先で直す銅線のかたちをした人間の表皮 重金属の霧に足をさしいれること、この城跡の地図と髪の毛 摂政はきょうはもう休まれた、あす、きてもだめだろう、その歯ぐきでは

『Starship Troopers』Robert A. Heinlein

一人用の惑星突入カプセルに乗り込んで侵略をおこなうところからはじまる。いわく「これは戦闘ではなく、侵略だ」。兵隊から恐怖を取り去る催眠教育、大気圏突入用のポッドなど、後世のSFにも受け継がれる要素がそこらに散らばっている。 ジョニーとその仲…

不安定な眼(2012)

おわらない、まだ、ひとつだけでなく、線のなかにかこわれた 自分のからだの部位を削りとっていく作業が。自分の部位、きれいに、人によっては、いいかげんにスライスされた、わたしの

『Rain and other south sea stories』W.S.Maugham

船上の二組の夫妻、マクフェイルとデヴィドソンはお互いを唯一気の会う同行者と感じていた。教父であるデヴィドソンの担当地区には、現地人のあいだに非道徳的な踊りの習慣がある。 雨が降り、彼らの船は感染病者発生のためしばらく停留せざるを得なくなる。…